売り手市場がいわれる新卒の就職活動の中で、買い手市場の代表的な一つがアナウンサー試験だろう。
「合格」するのは、1000人に1人か2人という超激戦ぶり。なかなか情報が出回らず、就活も手探りになるという。そんななか、「アナウンサー試験には、内定を勝ち取るためのノウハウがある」と声をあげたのが本書「アナウンサー就活本」だ。
「アナウンサー就活本」(金谷有希子著)カナリアコミュニケーションズ
内定を勝ち取るノウハウ公開
著者は元NHKキャスター、金谷有希子さん。早稲田大学大学院修了後、NHK京都放送局の夕方のニュース番組でキャスターを務め、その後、地方局でアナウンサーとしてさまざまな番組を担当。いまは東京都内のアナウンススクールで、アナウンサー志望者の指導にあたっている。
金谷さんは「私はたくさんのアナウンサー試験を受け、内定を勝ち取るノウハウを見つけた」という。それをまとめたのが本書。アナウンサーは志望者が多く、人気職業に挙げられる一つだが、合格にリードできる情報が薄かったせいか、就活ガイド本は少なかった。専門のスクールなどがない地方に住む学生にとってはとくに、待望の一冊。
狭き門なだけに、志望動機や自己PRをより洗練されたものにする必要があり、エントリーシート(ES)の完成度がモノをいう。「アナ活を成功に導く『10の実践編』」では、最重要の評価でトップ項目。ESは職種を問わず就活では基本の応募書類。本書の詳しいアドバイスは、アナウンサー志望ではない就活生にも役だつに違いない。