五輪イヤーの「100周年企業」は1458社 マツダ、イトーヨーカ堂、横浜銀行、リンナイ......

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   東京五輪・パラリンピックが開催される2020年。大きな節目といえる「創業100周年」を迎える企業は、マツダやイトーヨーカ堂、近鉄百貨店など全国で1458社あることが、東京商工リサーチの「2020年に周年記念を迎える企業」でわかった。2019年12月2日の発表。

   調査によると、2020年に周年(50周年および100年単位)を迎える企業は、全国で3万3895社。50周年を迎える企業が3万2417社。最古の周年企業は、創業が1620(元和6)年、創業400周年を迎えるどら焼き「虎焼」などを手掛ける広島県の虎屋本舗だった。

  • 2020年に100周年を迎える企業は1458社(写真はイメージ)
    2020年に100周年を迎える企業は1458社(写真はイメージ)
  • 2020年に100周年を迎える企業は1458社(写真はイメージ)

1920(大正9)年は箱根駅伝がスタートした年

   100年前の1920(大正9)年は、箱根駅伝がスタートした年で、東京高等師範学校(現・筑波大学)が初の栄冠をつかんだ。しかし、第一次世界大戦の好景気から一転して、恐慌も発生した苦難の年でもあった。

   そんな年に創業した「100周年企業」には、コンコルディア・フィナンシャルグループの横浜銀行、カーナビのデンソーテン、自動車用ヘッドライトのスタンレー電気、熱エネルギー機器のリンナイ、オートオークションの荒井商事などの名前が並ぶ=下表参照

   このほか、2020年に創業50周年(1970年創業)を迎える企業は、三菱重工業から分離した三菱自動車工業、自動車用変速機のジヤトコ(静岡県)、システム開発の日立ソリューションズなど3万2417社。さらに200周年(1820年創業)は、繊維製品卸の伊吹(京都府)、仏壇製造販売の永楽屋(滋賀県)、線香やローソク製造の三清本店(愛知県)、日本酒「喜楽長」の喜多酒造(滋賀県)など15社。

   300周年(1720年創業)は、織・染・繍の着物の矢代仁(京都府)、社寺などの屋根工事の児島工務店(岡山県)、タテソース製造の豊島屋(岡山県)、旧:高木酒造の流れを汲む日本酒「奥飛騨」などの奥飛騨酒造(岐阜県)の4社。最も古い400周年(1620年創業)は、どら焼きの虎屋本舗(広島県)の1社だった。

   周年企業を産業別でみると、創業50周年で最多の建設業は構成比38.6%(1万2513社)。次いで製造業の15.4%(4994社)、サービス業他の14.9%(4833社)と続いた。

   一方、100周年はトップが製造業の27.3%(398社)で、卸売業が18.7%(274社)、小売業が17.4%(255社)の順。200周年、300周年もトップは製造業で、高い技術力を背景に歴史を重ねている。

   すでに業歴100年超(老舗企業)の企業は3万3560社。新たに2020年に創業100年を迎える企業の1458社が晴れて「老舗企業」の仲間入りし、2020年の老舗企業数は合わせて3万5018社になる。

   「100周年企業」について、東京商工リサーチは「創業間もなく関東大震災(1923年)が発生。その後には第二次世界大戦、オイルショック、バブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災など、幾多の災害や歴史的事件を乗り越えてきた企業群だ。柔軟な発想や骨太の経営など歴史を刻む企業から学ぶことは多い」としている。

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