味噌・醸造品メーカーのハナマルキ(長野県伊那市)は、「液体塩こうじ」を使った料理を学ぶことができるクッキングレッスン「ハナマルキッチン 2019」を、タイで開催した。
日本では2017年からスタートしたクッキングレッスンだが、海外の開催は初めて。調理体験を通じたプロモーションだが、参加者の97%が今後の購入に意欲をみせるなど、「想定した以上の反響に驚いています」(ハナマルキ)。
レッスンに使われている「液体塩こうじ」は、2012年10月の発売。売り上げは好調で、18年には10億円(粒タイプを含む)に達し、同社の売り上げの5%を占めるまでに伸ばしてきた。
粒がない「液体化」のメリットを体感してもらう
「ハナマルキッチン」の国内での開催は、今年で3年目。毎年、「液体塩こうじ」を使ったさまざまなレシピを紹介。実際に調理を体験してもらうことで、「計量しやすい」「混ぜやすい」「溶けやすい」「焦げにくい」といった液体化によるメリットを体感してもらう目的がある。
海外では近年、日本食ブームを背景に主力の味噌などの発酵調味料の注目度がアップ。ハナマルキによると、そうした中で米こうじと塩を丁寧に熟成させた「塩こうじ」をギュッと搾った液体タイプの「液体塩こうじ」の販売に注力。粒のない液体タイプで計量しやすく、手軽にいろいろな料理に使え、また味りんや醤油などの代替調味料としても使えると、国内で好評なことから、海外でも積極的にPRすることにした。
なかでも、タイでは2015年に拠点としてハナマル・タイランドを設立。現在、液体塩こうじの工場を建設中でもあり、ハナマルキッチンの海外デビューの地として選ばれた。
当日は、20代から60代まで幅広い年代の37人が参加。参加者の中には、タイの有名女優が自身で申し込んで参加するなど、大いに盛り上がった。
メニューは、
「柔らかチキンのフリカッセ」
「旨み凝縮!ビネグレットサラダ」
「らく旨!きのこたっぷり洋風炊き込みご飯」
「液体塩こうじだけで作るミネストローネスープ 」
の 4種類。参加者はレシピを参考に、実際に料理することで「液体塩こうじ」の特性を体感した。
SNSが盛んなタイでは、参加者がさっそく自身のSNSに写真を投稿。「まろやかな味わい」「大変おいしく、多くのメニューで使えそう」「とても便利」と、大好評。イベント後のアンケートでは、「液体塩こうじをスーパーで見かけたら購入したいですか」との問いに、約97%の人が「購入したい」と答えた。
ハナマルキは、
「タイでは想定以上にお客様の興味関心が高く、また日本の料理やレシピへの関心の高さに加え、『液体塩こうじ』の『日本の伝統調味料を新しく進化させた』という点に、お客様が高い関心を寄せられていました」
とコメント。「来年はタイでの開催はもちろん、中国か台湾での開催を検討しているところです」と話し、「ハナマルキッチン」のグローバル化を見据えている。
なお、タイでの「ハナマルキッチン 2019」は2019年11月7日、Central World StudioでABC Cooking Studio のバンコクの生徒を対象に開催した。12月2日の発表。