またしても、米中関係が怪しくなってきた。トランプ米大統領が「香港人権・民主主義法」に署名したことを受けて、米中貿易協議への悪影響が懸念されている。中国政府は声明で「重大な内政干渉」と反発しているものの、米中とも過激な対応は出ていない。
一方、米国内では、米主要経済指標の改善を受けて景気底入れが意識され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ打ち止め観測が広がってきた。市場への影響を、慎重な見極める必要がありそうだ。
2019年も、あとわずか。街はクリスマス商戦に突入する。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 米中貿易協議に警戒感広がる
日経平均株価予想レンジ:2万3000円~2万3600円
2019年11月29日(金)終値 2万3293円91銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、底固い動きのなか、狭いレンジでの動きが続きそうだ。
前週は米中貿易協議の第1弾合意への期待感を背景に、3週間ぶりに反発した。ただ、トランプ米大統領が「香港人権・民主主義法」に署名したことで、米中貿易協議への警戒感も芽生え、上値の重い展開となった。
今週の日経平均株価は、大きな売り材料も見当たらないことから、底固い動きが続きそうだ。ただ、米中貿易協議に対する警戒感があり、上値の重い展開が予想される。トランプ米大統領が「香港人権・民主主義法」へ署名したことへの大きな影響は出ていないものの、米中間は再び緊張が高まっているため注意が必要だ。
経済指標では、6日に発表予定の11月米国雇用統計が注目される。米国はこれからクリスマス商戦を迎えつつあり、今後の注目材料となりそうだ。