医師資格のないカウンセラーが治療行為
最近、男性の美容医療で増えているのが、薄毛治療や植毛手術だ。また、顔のひげを剃ること自体きらう男性が増えて、ツルツルに脱毛する施術も人気を集めている。だから、こんな被害のケースが出ている。
【事例2】薄毛治療で頭皮の出血、腫れがひどくなったが、医師から十分な説明がなかった。
毛髪再生医療を行うクリニックで、医師ではない担当者からカウンセリングを受けた。担当者が頭部を見て、「月1回のペースで全6回注射する。後頭部も薄毛になりつつあるので治療面積が一番広いコースがよい。サプリメントや内服薬、頭皮用スプレーを併用しないと1年後に元に戻るかもしれない」と言うので、1年分のサプリメントなどと治療費を合わせた160万円のコースを申し込んだ。
その後、医師の診察になったが、頭皮を見て「4回目くらいでよくなる。整髪料は使わないように」と言われただけで、治療内容やリスクの説明がないまま、頭皮約30か所に注射をして施術が終わった。術後は頭皮の出血、腫れがひどくなった。医師から十分な説明がなかったことに疑問を抱き、解約を申し出ると、「解約には応じるが、サプリメント等の代金60万円と1回分の施術代金15万円の75万円を支払ってもらう」と言われた。納得できない。(2018年5月、20歳代)
【事例3】植毛手術のリスクや副作用などの説明が不十分で納得できない。
インターネットで知った植毛手術を行うクリニックに行って、無料カウンセリングを受けた。その際に自身の後頭部等から毛髪を移植する自家植毛で3000株程度を移植する施術を提案され、「副作用や疾患はほぼない。頭部の後ろから株分けして植毛するが、頭部の後ろからとったことはわからないし、薄くもならない」などと説明された。
費用は320万円と言われたが、承諾して手付金として20万円を支払った。手術は後日行うことになったが、本当に手術を受けていいのか心配になり、自家植毛について調べると、皮膚が腫れるなどの副作用があることを知った。クリニックの説明が不十分だったので解約したい。(2019年6月、30歳代)
【事例4】ひげの脱毛医療で、必要のない化粧水を契約させられた。
美容外科で、6か月6回で3万円のひげ脱毛コースを契約した。契約時に必要なオプションとして3万円のアフターケア用の化粧水を勧められ、一緒に契約して合計約6万円を支払った。しかし後で確認したところ、化粧水を契約しなくてもひげ脱毛は契約できることがわかったので、化粧水の返品を申し出たが、一度購入したら返品できないと言われた。説明と違っているので返金してもらいたい。(2019年3月、20歳代)