「開業医はつらいよ」スキルや評判が悪いと年収数百万円も 意外にリスキーな仕事だった

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開業医に年収の格差が激しすぎる理由は

   では、開業医は勤務医よりどれだけ年収が高いのだろうか――。開業医ではアルバイトをする人があまりいないため、公平を期するために勤務医も「アルバイト抜き」の勤務先の収入のみで比較した。

   まず、勤務医の年収を調べたのが表(2)だ。勤務医では、800万円未満が一番多く22.6%、次いで1400万円~1600万円が13.2%と続く。年収の中央値は1300万円だった。

表(2)勤務医の年収(アルバイトを除く)
表(2)勤務医の年収(アルバイトを除く)

   一方、開業医の年収を調べたのが表(3)。800万円未満が17.3%と最も多いものの、次に多いのが3000万円以上の16.4%と、上と下が突出して多く、真ん中部分が少ないという、バラツキが非常に大きい結果となった。ちなみに開業医の年収中央値は1700万円で、勤務医の1.3倍だ。しかし、開業医の中には勤務医の中央値にも達しない人が4割近くいた。

表(3)開業医の年収
表(3)開業医の年収

   このように開業医に年収の差が激しく、成功した人とそうでない人のあいだに大きな違いが出るのはどういうことか――。

   調査に当たった医師転職研究所では、

「開業医は、医師としての経験年数やスキル、また医院の立地条件や経営者として能力の差などによって、年収が大きく上がりやすい一方で、勤務医の年収中央値に満たない医師も一定数出ています。リターンとリスクともに勤務医に比べて非常に大きい世界といえます」

と分析している。

   開業すれば高収入が約束されるというわけではない、厳しい職業なのだ。

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