「ヤフー×LINE」で大激震の「Pay」業界 進むか? 合従連衡、その「歓迎」と「懸念」をさぐる

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   ポータルサイト国内最大手の「ヤフー」を運営するZホールディングス(HD)と、対話アプリ最大手の「LINE」が経営統合に向けて最終調整に入ったと、日本経済新聞が2019年11月13日に報じました。

   IT業界に身を置く者としては、非常に興味深い話です。まだ両社から正式な発表はありませんが、もし本当に統合するということであれば、さまざまな事業において、大きな変革が起きることと思われます。なかでも、特に気になる事業が、スマホ決済事業です。

  • Pay業界に激震!
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LINE株が急騰したワケ

   ヤフーの親会社・ソフトバンクのサービスである「PayPay」、そしてLINEには「LINE Pay」があります。この2つのサービスが統合される可能性があることを考えると、スマホ決済事業を展開する業界に激震が走ることは不可避といえます。

   では、PayPayとLINE Payが統合されると、実際にはどのようなことが起こるのでしょうか――。

   MMD(モバイルマーケティングデータ)研究所の調べによると、スマホ決済の利用率はPayPayがシェア44.2%でトップ。LINE Payは13.6%で3位につけています。ヤフーとLINEの経営統合に伴い、両サービスが統合された場合、シェアは半数を大きく超えることとなります。

   これに続くのが「楽天ペイ」の17.1%なので、じつに3倍以上の利用率という圧倒的な差をつけることになります。

   ある意味、バーコード決済を制する「一強」という位置付けともなるので、すでに株価にも動きが現れています。2019年11月14日のLINEの株価は終値で、前日比705円高の5290円に急騰しました。翌15日朝には5400円を付けて年初来高値を更新(その後、利益確定売りが出て下落)。投資家から見ても、経営統合は魅力的であると考えられます。

   ユーザーにとっても、「ヤフー×LINE」のPay事業の統合は良いことではないかと思います。これは予想ですが、統合が決まった際には、お得なキャンペーンを実施する可能性があるからです。さらに、この統合に負けないようにと、他社のスマホ決済もキャンペーンを実施するのではないでしょうか。

   ただ、少しだけ気になるのが、個人情報についてです。それぞれのサービスを使用する前に、個人情報の取り扱いに関する規約がありますが、経営統合により、新たな規約に変更する可能性があるので、しっかりと確認する必要があると考えます。

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