「きょうは精一杯やった」という日をつくるには? できるリーダーは「目標」の立て方が違う!(高城幸司)

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目標は具体的であるほど改善しやすい

   ただ、これらを実行する際に「理想論」を語り、それを無理矢理当てはめてはいけません。現実の壁に阻まれて、何も変えられない可能性が高いからです。冷静に、客観的に、自分のこれまでの時間の使い方を分析してみることから始めてください。

   意外と手付かずの改善箇所がいろいろと見えてくるものであるものです。ちなみにタイムマネジメントの注目度は俄然高くなってきました。その理由は、高い労働生産性が求められるようになったからです。

・1時間で作成していた報告書が30分で作成できるようになった
・残業を週5時間してこなしていた売り上げを残業ゼロで達成した

   こうした時間当たりの生産性の向上を、企業が求めるようになりました。加えて言うなら、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を重要視する動きも一因です。いずれにしても、成果を出すための長時間労働を称える時代には後戻りはないでしょう。

   では、タイムマネジメントを実行して成果を出すヒントを紹介してみたいと思います。

   単純に、時間をできるだけ削るのがタイムマネジメントと思われがちですが、それは誤解。時間を削る部分は作業部分であり、その他の部分、特に「目標」の設定にはじっくりと時間をかけるべきなのです。

   目標とは、「自分にとって重要な仕事が何か?」を明確にして、「どのレベルで」「いつまでに」仕上げるのかを設定すること。「受注する」とか「書類作成をする」と漠然とした目標ではなく、「今月中に新規アポイントを10名取る」「明日までに5件分の書類を作成する」など、数値を入れて目標に具体性が増します。

   目標は具体的であればあるほど、改善しやすくなります。目標を設定したら、さらに細かなアクションプランまで落とし込みます。たとえば「今月中に新規アポイントを10名取る」ことが目標であれば、そのために何人分のアポイントの候補先が必要か。その準備時間、アポイントを取るためにかかる時間を想定。少しでも時間を短縮して成果を導くために、どのような工夫が凝らせるかを考えてプランを落とし込むことで、より実践的なタイムマネジメントになります。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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