働く女性の道しるべ「ちや子」がカッコいい
さて、そんな喜美子のもとを新聞記者から雑誌記者に転身した庵堂ちや子(水野美紀さん)が訪れる。喜美子にとって、ちや子は姉のような存在であるだけでなく、このように生きたいと思う、働く女性の道しるべ的な存在だ。情熱を失わずに、熱く琵琶湖の取材を語るちや子の姿に、喜美子は思わず大泣きして、絵付けの夢を断念したことを打ち明けるのだった。
「自分のやりたい仕事の道に猛進している、それを語るちや子さんを見つめる喜美子が『うちもやりたかった』『うちには余裕も時間もないねん』と泣きじゃくる姿には完全にやられた。もらい泣きしてしまった。このドラマは、仕事の現実は甘くないということをきっちり描いてくれている」
「ちや子さんと別れる時の『次会うたときも泣かしたるわ』『次会うた時は泣かんですむよう頑張ります』。なんて素敵な言い方、セリフが秀逸だ」
ちや子は、ギスギスしていた喜美子の妹直子の心も穏やかなものにしたのだった。
「ちや子さんは、喜美ちゃんの涙するほどの悔しさに心を寄せすぎたりしない。妹の直子は、大泣きする喜美ちゃんを見て、姉の心情が痛いほどわかって、あれだけ嫌がっていたお風呂の薪を自らくべる。喜美ちゃんも、ちや子さんも、直子も、ただ人としてそこにいてくれる」
今後のちや子に対する期待の声も多かった。
「ちや子さん、一時自暴自棄になっていたが、婦人雑誌の記者になり、琵琶湖大橋の建設の取材というやりがいのある仕事を任されてよかった。まだ先の話しですが、喜美子が陶芸家として一本立ちして有名になったら、喜美子の特集記事をちや子さんは婦人雑誌に載せるのでしょう」
「ちや子さんカッコいい。ちや子さんのスピンオフドラマを見たい。そっちのほうがバカ親も出てこないし」