「着物にメガネはおかしい」「巫女は神様に仕える身だから」
「ひええ~、そんな職場もあるんだ」と、インターネット上では、「女性メガネ禁止職場」のハッシュタグも立ち、体験談や批判の声が相次いだ。
まず、多いのが「和装で働く職場」だ。
「和食の仕事をしていましたが、大きな店でも個人店でも9割注意されます。その理由が『着物にメガネはおかしいでしょう』『お料理を出すとき、落としたらどうするの?』『メガネ越しにお客様を見るのは失礼よ』というもの。理解に苦しみます」
「巫女のアルバイトで、『神様に仕える身だから個性を出してはダメ』と言われた。男性宮司のメガネはオッケーなのに」
「私も旅館バイトの時はメガネ禁止だった。うっかりコンタクトを入れ忘れた時はバックヤードの仕事に回された。男性は和装ではなかったのでメガネOKだった」
「元ホテルサービススタッフです。洋服でのサービス時は金縁のおとなしいメガネで問題ありませんでした。和服でのサービス時はメガネ禁止でした。理由はなく『ダメなものはダメ』でしたね。和服にはメガネが似合わないとも聞きましたが、不便でした」
接客サービス業では、広く、当たり前のように「女性のメガネ禁止」がルール化されているようだ。
「私もサービス業の内勤として、入社当日に『この会社、女はメガネ禁止よ』って言われて、『コンタクトレンズ買うお金ありません』って嘘ついたら許可がでた。薄給のくせに従業員に高度な要求してんじゃねーよ」
「私も受付のときメガネ禁止だったな。目が腫れたときメガネで行ったら、先輩方に『今どきの若い子はすごいね』『私だったら無理だわ』『恥ずかしい。あり得ない』とか文句を言われまくったな」
「うちのエステサロンもメガネNGだ。ものもらいができて、コンタクト片目入れられないから、メガネで出勤したいと店長に話したら、『片目眼帯で、片目コンタクトで出勤して』が答えだった。この時の眼帯とメガネの差って何だったの?」
「私もホテルでバイトした時に実際に経験しました。シンプルな眼鏡もNG。ドライアイやアレルギーなどでコンタクトが使用できない人もいます。眼鏡が医療器具であることを知ってもらわないと!眼科の先生にコンタクトレンズつけている人がいないことを気づいてほしい」
メガネが医療器具であり、健康上の問題でコンタクトを付けられない女性が多くいるのに、「メガネ禁止」を強制するのは「女性差別」のうえ「人権侵害」だと多くの女性が憤っている。ところが、当の医療専門家たちが、メガネが医療器具であることを理解してないのだから何をかいわんや、だ。
「私もある医学学会の受付バイトに応募したことがある。募集要項にメガネ禁止が書いてあり、そのためにコンタクトを作れと言われたけど、コンタクト代よりバイトの日給の方が低かったから仕事そのものを断った。メガネって補助医療器具だから補聴器と変わらないと思うんですが」