ディフューザーの開発にパナソニックが協力
花王が「バイオミメシス ヴェール」の発売に向け、腐心したのがディフューザーの製品化。これに協力したのが、パナソニックだ。同社常務執行役員・アプライアンス社の品田正弘社長は、
「2015年秋に話をいただきました。花王さんとは、化粧品分野で初めてのチャレンジで、これまで約4年間に大変多くの試作を繰り返し、モニター調査を繰り返してようやく製品化できました」
と話し、ディフューザーの「小型化と使いやすさの両立に、最も苦労した」と語った。
「極めて微量な美容液を均一に吹き出すためには、小型かつ高精度なギアポンプが求められます。シェーバーに使っている外刃も非常に精密な金型を日本で作っているのですが、その金型技術を使って精度の高いギアを作り出しました」と、明かした。
花王の「est」ブランドは、2019年12月に銀座直営店と主要百貨店6店舗で販売をスタート。2020年には約100店舗へ展開する計画。2020年1月には中国越境ECで販売を開始し、その後順次アジアへ展開していく。
「SENSAIは、国内主要百貨店3店舗でestと同じ12月にスタート。2020年2月には欧州の旗艦店でスタートし、順次欧州に拡大展開。フランス、パリのボン・マルシェや英ロンドンの老舗高級百貨店、ハロッズで展開する計画という。
澤田社長は「スキンケアからメイク、ボディアートなどコスメだけでなく医療分野まで事業が広がると考えれば、将来的には1000億円のプレゼンスのあるブランドになるのではないでしょうか」と語った。