高級ブランドLVMHの米ティファニー買収 株価上昇でわかった「マーケット英語」はカンタン!(井津川倫子)

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「本命」はティファニーではなく、あのブランド?

   LVMHは、クリスチャン・ディオールやブルガリといった高級服飾や宝飾ブランドだけではなく、高級時計の「タグ・ホイヤー」や「ドン・ペリニヨン」といった酒類など、世界中の高級ブランドを傘下に収めている高級ブランド界の「超巨人」です。

   業績も絶好調で、オーナーのベルナール・アルノー氏は、フランスで一番の大金持ちだといわれています。

   「高級ブランド界の超巨人」で、誰もが認める「勝ち組」のLVMHがなぜ、ティファニーに狙いを定めたのか――。じつは、「本命」は他のブランドだったというから驚きです。

   報道によると、LVMHが本当に欲しかったのは、一族経営のエルメスやシャネルでした。数年前には、シャネルの買収に乗り出したものの失敗。高級時計ブランドの「ロレックス」は上場していないので手が出せない。そんななか、中国との貿易戦争の影響で株価が下がっていたティファニーが恰好の買収ターゲットになった、というのです。

   さらに、米国マーケットに本格的に参入したいLVMHにとって、ティファニー買収は最高の足掛かりになる、という計算も背景にあります。しかも、この「モノが売れない」時代に、宝飾品の売り上げだけは世界的に伸びているというのですから、LVMHとしては何とかしてティファニーを手に入れたいことでしょう。

   当のティファニーは、LVMHからの提案を「吟味している」ことを認めました。

Tiffany confirmed that it is reviewing a proposal from LVMH
(ティファニーは、LVMHからの提案を吟味していると認めた)
confirm:認める
review:見直す、吟味する
proposal:提案

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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