「オシャレに憧れる堅実タイプ」の心を鷲づかみ
ちなみにスターバックスコーヒーの理念には、こうあります。
「人々の心を豊かで活力あるものにするために-- ひとりのお客様、1杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」
つまり、「ひとり」「一杯」「ひとつ」という、「1」のキーワードを大切にしているのです。
他のお店と比べてみると、たとえば「赤」を使っているお店では、短時間でも待たされるとイライラする人が少なくないそうですが、スターバックスでは多少待たされてもイライラしているお客が少ないそうです。
またカラータイプ理論の目線でみると、「緑」と「黒」は堅実タイプなお客様へのアプローチが見える配色ですが、店内の木とコンクリートのテイストは、オシャレに憧れる堅実タイプの心を鷲づかみしているといえます。
日本は堅実タイプの人が多い傾向があるので、じつはスターバックスの色づかいに、日本人は知らず知らずのうちに吸い寄せられているのかもしれません。
このように、色は人の心に影響を与える効果があります。ただ好きとか、なんとなくで決めて使うのは、とてももったいないうえ、使い方を誤ると危険でもあります。
色彩心理学を用いたカラーマーケティングは、じつに画期的でおもしろいもの。会社の理念や、響かせたいターゲット層に合う色づかいはロジカルに落とし込まれています。
目を開ければ、すべて色である! 建物・オフィスからインテリア、ファッション、化粧品、食品etc なぜ、その色なのか――。そこには必ず理由があります。
色を味方につけると、世界観が変わってきます。さて、あなたの会社のコーポレートカラーやホームページ、フライヤー、カタログはどうなっていますか?(南川真輝)