【日韓経済戦争】「すわ、軟化の兆しか!」文大統領の母の死に安倍首相が弔電 驚きと期待の韓国紙を読み解く 

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女手ひとつで2男3女を育てた文大統領の母親

   ところで、文在寅大統領の母親、カン・ハノクさんとは、どんな人物だったのか。中央日報(10月30日付)「煉炭配達して文大統領を育てた母親・姜韓玉さん死去」などによると、1950年の朝鮮戦争当時、現在の北朝鮮地域から韓国に逃れてきた「離散家族」の一人だ。その後、長男在寅氏を含む2男3女を生み、育てたが、北朝鮮に父母と妹を残してきた。文大統領が「北朝鮮寄り」の政策をとっているのは、母親の家族を北朝鮮にとられている「人質外交」のせいだと指摘する保守勢力もいる。

   文氏の父親は事業に失敗、早くに病死したため、カン・ハノクさんが女手ひとつで5人の子を育てた。救護物資の衣類を市場の屋台で売り、煉炭を家ごとに配達した。文氏は1日の食事が学校給食のトウモロコシのお粥一椀だけという極貧生活を送り、その学校も授業料が払えず、退学したこともあった。

   文氏の自伝には、「オモニ(お母さん)が引っ張っていた煉炭リヤカーを後ろから押しながら自立心を学んだ」「貧困の中でもお金を最高に思わないようにというオモニの教えが今に役に立っている」という記述がある。

   軍部が市民を弾圧した1980年の「光州事件」で、人権活動家だった文氏は逮捕された。「護送車が出発する瞬間だった。オモニが車の後ろに駆けてきて、腕をかき回しながら、『在寅(ジェイン)!在寅(ジェイン)!』と叫んでいた。一人でオモニを思う時、いつも思い浮かぶ場面だ」と自伝に書いている。

   さて、こうした韓国紙の「期待感」が一気にしぼむ報道が日本メディアから流れた。中央日報(10月30日付)「親書送ったのに...読売『安倍首相、11月に文大統領と首脳会談しない』」が、残念そうにこう伝える。

「安倍晋三首相が11月には文在寅大統領と首脳会談をしない方針だと伝えられた。10月30日の読売新聞によると、日本政府は大法院(最高裁)の強制徴用判決をめぐる韓国側の対応をもう少し『見守る必要がある』という次元からこうした決定をしたということだ」

   10月30日は大法院の判決の1周年にあたる。イ首相が安倍首相との会談で文大統領の親書まで渡し、「凍った川の下でも水は流れる」と対話に期待したが、日本政府は「国際法違反の状態は依然として是正されていない」と、さらに冷たくなっているのだった。

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