「入社して本当によかった!」会社ランキング 上位は意外な顔ぶれ

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   「ああ、この会社に入って本当によかった~!」。心の底からそう思える企業はどこか――。

   転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「Open Work」を運営するオープンワークが「新卒入社してよかった会社ランキング2019」を、2019年10月23日に発表した。

   ベスト30位を見ると、さまざまな「入社したい企業ランキング」調査では上位を占める総合商社は三菱商事だけで、意外な顔ぶれが並んだ。

  • 入社してよかった~!(写真はイメージ)
    入社してよかった~!(写真はイメージ)
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1位グーグル、2位コスモスイニシア、3位マッキンゼー

   調査は、Open Workにクチコミ投稿した会員による自分が勤める会社への評価レポート約14万2000件をもとに行われた。基準は「先輩」として「後輩」に入社を勧めたいかどうかだ。Open Workへ会社の評価レポート投稿する際、「あなたは自分の会社に入社することを親しい友人や家族にどの程度勧めたいと思うか?」という質問に0~10点で答える形で集計してランキングを作成した。

   その結果、1位にIT企業のグーグル、2位にマンション開発のコスモスイニシア、3位にコンサルティングのマッキンゼー・アンド・カンパニー、4位に食品のサントリーホールディングス、5位に不動産の三菱地所、6位にインターネットメディア運営のリブセンス、7位にソフトウエアのアシスト、8位にコンピューターネットワーク機器開発のシスコシステムズ、9位に電気メーカーのブラザー工業、10位に官公庁の特許庁となった=別表参照

新卒入社してよかった会社ランキング
新卒入社してよかった会社ランキング

   大学生には人気がある総合商社は、三菱商事が26位に入っただけ。マスコミ関係も1社も入らなかった。変わったところでは、10位の特許庁、23位の学校法人立命館などが目を引いた。

   上位5社のクチコミによる会社評価をみると、若いうちから成長できる環境や自由さ、チームワークの良さなどを挙げる声が多くみられた。

(グーグル・ソフトウェアエンジニア・男性)「よく知られていることだが、特にソフトウエアエンジニアにとっては、技術的にも働き方的にも裁量が非常に広い会社だ。基本的には、チームやプロダクトの目標に貢献していればどこでどのように働いていても (チームの他のメンバーとの仕事に支障がない限り) とくに気にしない、という方針のマネージャーが多い。組織の意思決定は、他のIT企業に比べてもかなり透明性が高いように思う」
(グーグル・広告営業本部・男性)「サービスの影響力の大きさや、手をあげれば仕事を任せる雰囲気があるためモチベーションが高まる。極めて公平だが、自らの実績をアピールする必要がある。英語面でのスキルアップが図れたため、キャリア上の選択肢が社内・社外含めて広がった。また、外資系特有のポジションでの採用という特徴があり、早くからキャリア戦略について考えるようになった」

特許庁「大学で学んだ専門性を発揮でき、海外留学もできる」

(コスモスイニシア・営業・女性)「ルーティンなど単純作業ではなく、とにかく頭と体に汗をかきながら納得いくまで取り組めるため、成果につながった時の喜びが大きい。また、お客様にとって大きな機会に立ち会うため、深い信頼関係の上で大きな感動を与えられることもやりがいと感じる。個人のキャリアととにかく向き合ってくれる。手を挙げて挑戦する人は大いに歓迎され、若いうちから大きなプロジェクトを任せてもらえる」
(コスモスイニシア・営業・男性)「若手のうちから自分で考え、行動し、挑戦する機会が与えられるため、ビジネスマンとしての地力を身につけるには恵まれた環境だ。どのようなスキルが身につくかは部署によって異なるが、どんなことに対しても自分事と捉え、周りを巻き込みながら自分で乗り越えていく力が共通して身につくと思う」
(マッキンゼー・アンド・カンパニー、コンサルタント・女性)「1年目から責任のある仕事を任せてもらえるので、プレッシャーがある反面、自分が変わっていく感覚をクリアに感じることができる。クライアントから名指しで指名されたり、評価されたりすることは自信にもつながる」
(マッキンゼー・アンド・カンパニー、製薬・男性)「自由闊達な組織であり、自分でやりたいことがあれば何でもできる。上との関係もフラットだし、少なくとも意見を聞き入れてくれる度量のある組織だと思う。そのような中で自分自身を表現できる人には非常に向いている」
(サントリーホールディングス・営業・男性)「『やってみなはれ』に代表されるように、新しいことに挑戦しようという社風が根付いている。特に若手社員は士気が高く、自己実現のために働いている人が多い。失敗に対しても前向きに捉える社風。営業現場ではメンバーの意見が尊重され、マネージャーもそれを後押ししてくれるので仕事も円滑に進みやすい」
(三菱地所・開発・男性)「ボトムアップ型の企業。新入社員でも自分のアイデアを発信して実現できる機会は多い。その分、社内関係部署間でのコミュニケーションが非常に重視される」

   ちなみに、特許庁と立命館大学ではこんな評価の声が。

(特許庁・審査部・男性)「審査の仕事は大学、大学院での専門性を存分に発揮できる。また、最先端の技術に触れられることも楽しい。節目、節目で研修があり、審査官、審判官...とキャリアアップを図ることができる。若いころは企業への派遣や海外留学を経験することもできる」
(立命館大学・研究・男性)「教職共同、すなわち教員と職員が協力しあう体制がきちんとできており、仕事がやりやすい。私学としては教員の講義負担は重くなく、教員あたりの学生数もそれほど多くない。研究への支援も充実している。また、学務も事務職員の方がしっかりしているので、国立大学よりきつくない」

(福田和郎)

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