仮想通貨は日本人の投資人口を増やす「カンフル剤」
【FX】
では、FXはどうでしょうか――。
日本のFXは、GMOクリック証券が世界一の取引高となっているなど、世界的にFXが流行っている国です。個人向けのFX会社のデータを見てみましょう。
個人のFXが始まったのは1998年からと、歴史が浅いのですが、口座数は750万口座にのぼります。このうち、稼働している口座は1割程度だと言われています。
しかし、預かり資産を見ると7500億円と仮想通貨の2倍程度。仮想通貨の場合、2017年末に爆発的に増えたことから、特殊なケースだと推測できます。
一方で取引高をみると、月に300兆円越えと圧倒的です。これはレバレッジが25倍あり、株式の約3.3倍、仮想通貨の4倍と比べて高いからに他なりません。
(参考データ:金融先物取引協会2019年10月15日公開「2019年9月 店頭FX月次速報」)
金融商品別データのまとめ
これまで説明してきた数値を表にすると、以下となります。
こうしてみると、2017年に「仮想通貨元年」として流行り始めた仮想通貨は、かなり健闘していると思いませんか。
なかでも、口座数はFXの半分ほどに迫っています。580兆円もの資産流出事件という大規模な事件があったにも関わらず、たとえば仮想通貨交換業者のGMOコインの口座数は、グループ内のGMOクリック証券のFXの口座数の2倍以上の伸びで増え続けています。仮想通貨は、日本人の投資人口を一気に増やすカンフル剤となったと言えそうです。
仮想通貨を保有する米国人が、2018年の2倍に増えているとの報道もあります。
(参考リンク:「仮想通貨を保有するアメリカ人が去年(2018年)の2倍に増加」(2019年10月25日付「みんなの仮想通貨」)
これだけの口座数があることを考えると、「仮想通貨は流行っている」という結論にしてもいいのではないでしょうか。(ひろぴー)