就活予備軍の大学1、2年生はどんな企業、業種に就きたいと考えているか――。全国の大学生の答えは「地方公務員」の27.5%、「国家公務員」の19.5%がワン・ツーだった。10月28日の発表。
与信管理を手がけるリスクモンスター株式会社の「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査でわかった。この調査は今回が5回目で、「地方公務員」は5回連続の1位。
食品メーカー大手「明治」が健闘
3位以下は「グーグル」(9.3%)、「アマゾン」(6.3%)、「LINE」(5.5%)、「ソニー」(5.3%)、食品メーカー大手の「明治」(4.5%)、「アップル」(3.3%)の順。GAFAのうち、フェイスブックの名前はなかったが、同じインターネット関連事業会社のLINEが2018年の30位から一気に5位に上昇した。
「業種」でみると、IT・プラットフォーム企業の人気が高いが、パナソニックが18位(2.2%)と昨年より2ランクアップしており、ソニー、アップルの上位は、電気機器メーカーとしての人気もありそうだ。
公務員、IT系以外で最上位は、明治。20位以内には、味の素(14位、2.5%)、日清食品(15位、2.3%)が入り、食料品製造業の人気も高い。いずれの企業の商品は学生にもおなじみだ。
「地方公務員」は、この調査では5回連続して1位を維持。また「国家公務員」は前回、前々回の2位から3位に後退したが、今回再び2位にアップ。官民別の就職先の志望割合としては、半数近くが「国内民間企業」(45.7%)への希望を表明。3分の1が「公務員」(30.5%)と回答した。
今回の調査は、「地方公務員」と「国家公務員」が圧倒的な1、2位を占める一方、民間企業ではIT関連企業に人気が集中した。公務員人気は急騰。「地方公務員」は前回の7.2%から27.5%に、「国家公務員」は同5.4%から19.5%と大幅に増えた。
この点について、リスクモンスターは「最近話題となっている『人生100年時代における老後2000万円問題』など将来への漠然とした不安や、米中貿易戦争の長期化による景気悪化懸念などが影響している可能性」を指摘している。
なお調査は2019年9月11日~13日に、全国の大学1、2年生を対象にインターネットで実施。有効回収数は、1年生男女、2年生男女各150人ずつ、計600サンプル。