ドル円相場を揺らしたのは、ブリクジットだった。2019年10月15日、英国とEU(欧州連合)との間で、離脱合意に進展がみられたとの報道を受けて、英ポンド円が上昇。それを受けて、ドル円も1ドル=108 円台後半まで連れ高となった。その後、一時下げたものの、米国金利の上昇やブレクジット交渉合意の報道などで再び伸びて、一時1ドル=108.94 円まで上昇した。18日時点で、108円台半ばで推移していた。
108円台で底堅い印象のドル円相場だが、早稲田大学はブリクジットで、英ポンドの動きがどう影響するか、気にする。慶応義塾大学は、着実なテクニカル取引で原点の1万円回復を目指す。一橋大学は上昇トレンドを読み、「買うなら、今でしょ」と攻めて大勝。2万円に迫る。今週はボラティリティが小さかったため、取引を見送った國學院大学だが、明治大学の追い上げを、相場をにらみながらかわす作戦に。追う明大は様子見で、次週以降に全力!
気になる英ポンドの動き(早稲田大学)
10月18日(金)
前週に1ドル=108円台に乗ってから下げに転じることなく、今週もしっかりと前週の水準を引き継ぎ、力強い動きを見せたドル円相場だった。要所で1ドル=109円にトライするような場面も見受けられたが、レジスタンスは強く、うまく突き抜けきれずにいるような印象である。
さて、米中問題が未だに投資家のあいだでくすぶり続けているテーマとなっているが、ここにきて英国情勢も新たに投資家の耳目を集め始めている。
英国は基本的な離脱条項においてEUとの合意に何とかこぎつけ、ついにブリクジットが実現する機運が最大限高まっているような状態である。あとは英国議会での承認を得るだけで、こちらもいささか難航しそうではあるが、過去と比べればかなり実現性の高いフェーズにいるのは間違いないだろう。
現に英ポンドは対円、対ドルでかなり荒れているようだ。もしかしたら、今週を通してドル円市場の動きが、やや積極的な動きに欠けるという印象を受けたのも、投資家が対ポンド取引にフォーカスするあまり、ドル円は一たん脇に置かれた形になったのだろう。
しかし、ブリクジットが実際に成功すれば、外国為替市場に与える影響はもちろんポンドだけにとどまらないはず。日本、米国がこれによってどのようなダメージを被ることになるのか、冷静な判断が求められる局面となっている。
今週はトレードなし。総資産は変わらず。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月18日現在 5603円
今週は動き小さく様子見で......(明治大学)
10月18日(金)
現在は1ドル=108円台半ば、1ドル=108円を完全に上抜けて安定したようなので、1ドル=108円を下抜ければショート考えるがその様子もなく、上も1ドル=109円より上もレジスタンスライン的に見えにくい。おそらくは1ドル=108円から109円のレンジで動くのだろうが、現状どっちのポジションも持つのにもあまり魅力がないので久しぶりの様子見の週となってしまった。
今週はボラティリティが、最近の中では比較的小さかったので、ポジションを持ってもプラスが見込めなかったと、プラス思考で考えている。強いて言えば、前日の17日に1ドル=109円付近で跳ね返す読みで、売りポジションを持つのが最適解だったろうが、仕方がないので来週動いてくれることを祈る。
この大学対抗戦も11月1日(金)が最終日。10月31日にFOMC(米連邦公開市場委員会)があり、1ドル=108円、109円のレンジもそれまでにどちらかに傾くと思う。1年の総まとめの週になるので、それに向けての休止期間と今週は思えばいいだろう。
ただ、来週は目立った指標がなくECB(欧州中央銀行)理事会があるので、それくらいで動きがどうなるか。もちろん米中関係、中東情勢、英国のEU離脱問題と動きそうな要素はあるので、動きはそれら次第になるだろう。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月18日現在 2万6458円
1万円まで、あと500円!(慶応義塾大学)
10月15日(火)
前週から引き続きチャネルライン(トレンドライン=傾向線。相場の方向性を知るために引く線=を平行に高値(安値)同士を結んだ線のこと)を活用した値幅観測によるテクニカル分析で取引した。前週も書いていて感じたのだが、文章でのテクニカル分析の説明はとても難しい。なるべくわかりやすく書いていこうと思う。
使用したチャネルラインの角度は前週と同じものを使用し、合わせて使用した10月11日の底値と10月14日の底値を結んだトレンドラインが、現在続いている上昇トレンドをしっかりとサポートしていたので、反発を確認してから1ドル=108.235円でロングポジションをもった。
損切りはサポートライン(=下値支持線。相場が一定の水準を維持し、それ以上は下落しないと思われる水準をいう)の下の1ドル=108.100円付近に設定。利益確定の目標はチャネル上限付近の1ドル=108.800円と定めたが、とりあえず逆指値のみセットした。
10月16日(水)
翌日になり、ドル円チャートを確認してみると、深夜にすでに目標値に到達していたのですぐに決済した。1ドル=108.717円で決済したので、482円の利益を得た。
10月17日(木)
きのうから値動きが小幅であったため、エントリーチャンスがなかなかつかめなかった。「チャネル上限+きのうの高値分」のチャネルラインのズレを合わせて高値付近からのショートを狙っていたのだが、夜に確認したところすでに下落が始まっていたので、おとなしく静観を決めた。
10月18日(金)
昨夜の下落は15日に引いた上昇トレンドラインでしっかりとサポートされており、反発していたので、トレンドラインの引き方に自信を持てた。期間は残り少ないが、せめて原資である1万円まで戻すのを目標にトレードを重ねていきたい。
前週からの損益 プラス482円
10月18日現在 9500円
ラストに向けて弾みがつく、1201円プラス!(一橋大学)
10月14日(月)
今週は米国の小売り売上高の発表があるが、それ以外はいたって平凡な1週間となりそうだ。前週からどっちつかずの微妙な市場とは言っているが、値動きは上昇トレンドにあり、買うなら、今だろう。ということで、1ドル=108.723円で買い。このままの勢いであれば109円台は間違いない。その先まで見据えてトライしていきたい。
10月16日(水)
きのうの深夜にグイっと、1ドル=109円台まで乗せ、このまま行けるところまで行ってほしいところ。世界的には、今週のブレグジットをめぐる攻防が注目のようだ。今週いっぱいはドル高が続くと見込んで、隠れてこっそりトレンドを追っていく。
10月18日(金)
今週は1万9924円でフィニッシュ。目標どおりの数字だ。そろそろこの企画も終了するので、ラストに向けて弾みをつけていきたい。
前週からの損益 プラス1201円
10月18日現在 1万9924円
ボラティリティ小さく、明大は追いつけないはず......(國學院大)
10月14日(月)に1ドル=108円30銭台で始まったドル円相場は、翌15日に108円80銭台後半の高値をつけたが、その後上値が重く、18日終値は108円30銭台となった。今週のドル円相場は上値が重く、ボラティリティが小さかったので取引しなかった。
相場の変動をファンダメンタルズの観点で振り返ると、まず14日の上昇要因は、英国のEU(欧州連合)離脱問題や米中通商交渉の合意などの先行きの不透明感から、安全資産であるドルや円が買われ上昇した。
15日は前週の米中通商交渉の部分合意を受けた楽観論が後退したことで、ドルが上昇していたが、英国とEUの離脱交渉のニュースを受けて流れが反転。16日は米国の9月の小売り売上高が低調だったため、ドル安となり下落した。17日も下落。その要因の一つとしては、英国とEUが離脱協定案を修正することで合意し、EU加盟国の首脳が承認したことで、ドルがユーロと英ポンドに対して下落したことが考えられる。
18日、英国とEUが前日に新たな離脱協定案で合意。英国の無秩序なEU離脱が回避される見通しになったことで、ユーロ圏の景気後退を回避するとの期待が広がり、ドルが対ユーロで下落した。その結果、つれてドル円相場も下落したと考えられる。
今週のようにボラティリティが小さければ、明治大には追いつかれないと思うので。なんとしても逃げ切りたい!
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月18日現在 3万1072円