経理の人手不足解消と働くママに在宅ワーク提供 オンラインで「一石二鳥」のメリービズ

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「これ、経費で落ちません」と指摘しやすくなる?

   最近、企業の不正経理が問題になっている。NHKのドラマ「これは経費で落ちません!」では、多部未華子さん演じる経理部員が、領収書や請求書から社内の不正を暴くシーンがよく出てくる。経理をオンラインでアウトソーシングすると、「監査法人ではないので不正を暴くとまではいきませんが、不正がしづらくなるのは確かです」(工藤さん)という。

   それはこういうことだ。

   企業によって、「10万円以上の買い物には稟議書が必要」などの細かなルールがある。企業内の経理部員が処理すると、領収書を出した相手がわかる場合には「忖度」が働くケースがないとは言えない。しかし、アウトソーシングにすると、膨大な領収書をルールに従って機械的に処理するため、ルールどおりではない領収書を見つけて、「おかしい!」と指摘することが可能だという。

   在宅ワークの経理スタッフの一人に話を聞いた。

   神奈川県の1歳11か月の女児がいるママさん(35歳)。金融関係の会社のバリバリのキャリアで、現在、育休中だ。経理の資格はもちろん、FP(ファイナンシャル・プランナー)の資格も持っている。

「待機児童の多い地域なので、保育園に預けることができず、一日中子どもと向き合ってきました。この仕事を始めて、育児、家事だけでなく、社会と関わっているんだという喜びを感じています。夜8時に子どもを寝かせ、9時以降が私の時間になります。それから仕事です。土日は夫が休みなので、子どもを任せて、経理の仕事に没頭できます」

   そして、リモートワークについては、こう語った。

「自分の裁量で仕事ができて、メリハリをもった生活ができるのがいいです。出産、育児をきっかけにスキルを持っているのに、女性が仕事から離れるのはもったいないです。こういう働き方があることが、もっと広がるといいと思います」

(福田和郎)


プロフィール
工藤博樹(くどう・ひろき)
メリービズ 社長

1975年カナダ生まれ。2000年東京工業大学・大学院卒業。同年日本IBM入社(銀行・クレジットカード担当)。2008年INSEAD MBA取得。2010年ロコンド創業。2011年メリービズ創業。2015年、スタートアップ企業が中心になり、ファイナンス・テクノロジーを推進するFintech協会立ち上げ、代表理事就任。

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