東京外国為替市場 EU離脱、残る英国議会での否決懸念
ドル・円予想レンジ:1ドル=107円50銭~109円50銭
2019年10月18日(金)終値 1ドル=108円24銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値は重くなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが強含みの展開となった。米中貿易協議の一部合意を材料に、リスクオンのドル買い・円売りが進み、ドル円相場は一時1ドル=109円に接近した。英国のEU(欧州連合)離脱に関して英国とEUが合意したことも、円売り材料に作用した。
今週は、ドルの上値が重くなりそう。一時的に1ドル=109円台のドル高・円安の動く可能性はあるものの、米中貿易協議の一部合意、ブリクジットをめぐる英国とEUの合意という材料は相場に織り込まれてきている。むしろ、EU離脱が英国議会で否決されるリスクに対する警戒感は強い。
また、翌週の29~30日にFOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、再び米国の追加利下げ観測が強まる可能性は高く、ドルの上値を抑えることになりそうだ。
経済指標は、国内では21日に9月貿易統計、23日に9月全国百貨店売上高、24日に8月景気動向指数、東京モーターショーなどが予定されている。
海外では22日に米国の9月中古住宅販売件数、24日にECB (欧州中央銀行) の政策金利発表、ドラギECB総裁の定例記者会見、米国の9月新築住宅販売件数などが予定されている。
なお、22日は即位礼正殿の儀が行われ、東京市場は休業となる。
(鷲尾香一)