「IEO」が人気となったワケ
2019年1月、ビットコインは80万円から30万円台にまで下落し、仮想通貨市場は低迷していました。そんななか、取引所大手のバイナンスが1月下旬に行ったビットトレント(BTT)のIEOでは、約7億7000万円分の仮想通貨が15分以内で完売。これがIEOブームの火付け役となりました。
その後は、他の取引所もIEOを開始。取引所大手のフォビ(Huobi)が行った最初のIEOであるトップネットワーク(TOP)は、13万人が参加。購入できたのは、わずか3764人でした。取引が始まると、価格は急騰。IEO価格から最大19倍まで急騰しました。
こうなると、ICOブームのようにIEOへ投資資金が集中。4月~6月ごろに、IEOにより上場した仮想通貨は、ビットコインの急騰も後押しとなり2倍、3倍は当たり前というような状況になりました。
IEOへの参加方法から購入までの流れを、簡単に説明しておきます。
取引所大手であるバイナンスを例にあげましょう。
IEOでは、専用のサービス(バイナンスでは、バイナンスローンチパッド)があり、まずはそこで本人確認を行う必要があります。
そして、IEOの参加ができるチケット請求する必要があります。この時に、取引所の仮想通貨を保有することでしかチケットを請求する権利は付与されません。また、株式のIPOと同じ抽選方式であり、誰でも買いたい金額を買えるわけではありません。
たくさん資金があればあるほど、IPOで当選しやすい証券会社と同じイメージですね。
◆ バイナンスのIEOの流れ
【まとめ】
IEOは、取引所にとっても個人投資家を集めることができ、また、自社が発行する仮想通貨を買ってもらえる、よい機会となります。
仮想通貨を発行する企業などにとっても、取引所の「お墨付き」を得られ、投資家にとってもICOよりリスクを限定することができます。
IEOはまさに「三方よし」の資金調達手段といえそうです。
(ひろぴー)