2019年10月7日に1ドル=106 円台後半を付けていたドル円相場は、米ニューヨーク株式市場でダウ平均株価が一時プラスに転じたことで107 円台半ばまで上昇。ところが、翌8 日は米中貿易戦争をめぐってリスクオフムードが漂うと円買いが進み、106 円台後半までドルが下落した。
米中通商交渉で、中国は米国と部分的な貿易合意に前向きな姿勢を示したものの、10日の米中次官級交渉では進展がなかった。ただ、トランプ米大統領の「中国との交渉はうまくいった」との発言で、8月1日以来となる1ドル=108円63銭の高値を付ける場面もあった。
早稲田大学は、ドル高基調と読んだものの、「トランプ発言」に翻弄されて手が出ず。明治大学は、テクニカル分析でコツコツ利益を積み上げ。慶応義塾大学も果敢に挑んだが、わずかにへこんだ。予想以上に激しい相場に、一橋大学は様子見。國學院大学も取引を見送った。
またもトランプ相場に翻弄(早稲田大)
10月11日(金)
今週は全体的にドル高基調が高まってきた1週間だった。週半ばの8日には米中間の閣僚会議から、通商問題が解決へと進展するのではないかという市場の期待感からか、一時は1ドル=107.4円を抜け、急激にドルが上昇した。
しかしその後、トランプ米大統領が中国大手監視カメラメーカーやその他ハイテク機器製造会社の製品を禁輸措置の対象とすることを発表するや否や市場には不穏な空気が流れ始めた。そして中国がいつものように報復措置の可能性に言及したことから、市場の刹那的な融和ムードは瞬く間に崩れ去り、ドルが売られ始めた。
これによってドルは一時1ドル=106.8円まで割り込んだ。ただ、ここでドルの乱高下は終わらず、週終わりにトランプ大統領もう一つストーリーを描いてくれた。米中会議が直前に控えた10日にトランプ米大統領は「中国は素晴らしい国だ、きっと合意できる」などとコメントしたことから、市場はもう一度ドル高に転じた。
協議後もトランプ米大統領は「うまくいった」と発言したが、市場にはまだ懐疑的な雰囲気が残っているのか、ドル買いにはつながらなかったようで、横バイの推移にとどまっているようだ。
今年も、もう残すところに半月だが、この米中通商交渉が年内に決着することを祈りたい。さんざん振り回されたので、今週はトレードなし。総資産は変わらずだ。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月11日現在 5603円