米中貿易交渉のゆくえに対する警戒感が根強いなか、米国の対中関税の引き上げ先送りや、中国が米農産物を購入、米国が中国の為替操作国の認定取り消しを決めたと、交渉の進展が報じられている。これらがプラスに働けば、日経平均株価の2万2000円台が見えてくる。
一方、国内では台風19号の被害が、消費増税による消費意欲の後退に拍車をかける事態になるかもしれない。一部のコンビニエンスストアや小売店では、商品によって品薄の事態に陥っている。
どうなる? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 迫る期日、英国のEU離脱に要注意
日経平均株価予想レンジ:2万1500円~2万2500円
2019年10月11日(金)終値 2万1798円87銭
今週の日経平均株価は、2万2000円台の回復が期待できそうだ。
前週は、3週間ぶりに上昇に転じた。米国の8月の雇用統計など経済指標が好調だったことで、景気の減速懸念が後退。加えて、米中貿易交渉で部分的な合意がなされるとの見方が強まったことも支援材料となった。
今週の日経平均株価は上値を試す展開となり、2万2000円台の回復が期待できそうだ。最大の支援材料は、米中貿易交渉の進展。交渉の進展として、米国サイドでは10月15日の対中関税引き上げの先送りや中国の為替操作国の認定の取り消しなどが、中国サイドでは米国産農産物の購入などが報道されている。
ただ、18日には米国のEUに対する関税発動に加えて、英国のEU(欧州連合)離脱の期日が迫っていることから、欧州動向には注意が必要だろう。