「激しい舌戦」に沸くメディア
英メディアによると、「非難合戦」は名門オックスフォード大学の弁論部で鍛えたジョンソン氏の「お得意の手口」だそう。しかも今回は、「EUに拒絶された被害者」を装うことで責任逃れをしようという計算だと分析しています。
英国民に「EU側の非」を印象づけたいジョンソン英首相。あの手この手で、巧みに情報戦を仕掛けてくることでしょう。国際政治のトップレベルで繰り広げられる生々しい舌戦に、メディアは「いよいよ激しい戦いに突入した」と沸き立っています。
We are now entering the most intense round of the Brexit blame game
(いよいよ我々は、EU離脱交渉をめぐる非難合戦で、最も激しい戦いに突入した)
intense:激しい、強烈な
round:回戦
それでは、今週の「ニュースな英語」は「blame game」を取り上げます。「blame」(非難する)と「game」(ゲーム)を組み合わせて、「非難合戦」「責任のなすり合い」という意味で使います。
Play the blame game
(罪のなすり合いをする)
「Don't」を使って、「~するな」という言い方です。
Don't play the blame game
(罪のなすり合いをするな)
「Stop」を使うと「~をやめろ」というニュアンスになります。
Stop blame game over air pollution
(大気汚染に関して罪のなすり合いをやめろ)
欧州委員長のユンケル氏は、「Quo vadis?」ということばを、ジョンソン英首相に投げかけてツイッターを締めくくっています。「クォ・ヴァディス」とはラテン語で「(あなたは)どこに行くのか?」という意味。ジョンソン氏が、そして英国がどこに向かっているのか......。まだまだ「blame game」は続きそうです。(井津川倫子)