「例年冬場なのに、今年は夏場過ぎから売り上げが落ちた」
ただ、個別に経営者に聞くと、「もうブームは終わろうとしている」と不安の声が少なくない。中国地方で数年前から「タピオカ屋さん」を運営する企業は、「昨年(2018年)からお客さんが以前の倍になったが、毎年、冬場に売り上げが落ちるのに、今年は夏過ぎからお客さんの数が落ちている」とブーム終焉の兆しを感じている。関東地方で「タピオカ屋さん」を営む企業も「ライバルが増えて、味やインスタ映えなど戦略が重要になった」と語る。
ブームが終焉を迎えるのか、それとも落ち着くのか、分岐点に差しかかっているようだ。というのは、タピオカブームは景気悪化と微妙に関連があるからだ。第1次ブームは、バブル崩壊の1992年頃。第2次ブームは、リーマン・ショックの2008年頃だった。いずれも不況に前後してブームが起きるのが特徴だ。今回の第3次ブームは、米中の貿易摩擦、英国のEU離脱、日韓関係悪化、国内では消費税増税と重なる。
果たして景気悪化を占うブームとなるのか、今後の動きが注目される。ちなみに、タピオカミルクティーは地域によっては『バブル』ティーとも呼ばれている。
(福田和郎)