娘の「パパ、お仕事楽しい?」に答えられない従業員
そこへ、「パパ~!」と後ろから声が聞こえた。小さな娘と妻がニコニコ笑いながら近づいてくる。
娘「パパ、お仕事楽しかった?」
男性「う~ん、忘れちゃった」
娘「ええ~、忘れちゃったの?」
男性「ハハハハ」
親子3人で手をつないで歩く姿に、キャッチコピーがかぶさる。
「僕にも家族がいて、人生があります。」
J-CASTニュース会社ウォッチ編集部の取材に、UAゼンセン企画・情報局の広報担当・鈴木伸司さんはこう説明した。
「サービスを提供する側と受ける側がともに尊重される社会をつくりたいと願い、映像を作りました。そんな社会をつくるためには、お互いを思いやる気持ちが大切になります。映像には、消費者からのクレームを受ける従業員が映し出されます。クレームは、消費者にとって正当な権利であり、サービスを向上させるために必要な資源ですが、心無いクレームは、一人の人間を傷つけることがあります。その従業員にも大切な人がいて、大切な人生を歩んでいることも考えてほしいと願って作りました」
すでに、セクハラやパワハラは法制化が進んでいるが、「カスハラ」については、現在、厚生労働省の労働政策審議会でハラスメント防止に向けた具体的な指針の策定のための論議が行われている。
鈴木さんは、
「サービスを提供する側、受ける側がともに尊重される社会をつくるために動画が活用されることを期待しています」
と語った。
福田和郎