次世代自動車の快走に乗る そろそろ「買いごろ」?住友電工株を狙う(石井治彦)

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株価変動が穏やかでわかりやすい、そのワケは?

   住友電工株は、株価変動が穏やかで、素直に日経平均株価に連動する傾向がある。

   2016年3月期~18年3月期まで3期継続して増益、増配(35円~46円)している。19年3月期も連続増益はストップしたものの、増配は継続している。

   個人投資家にとっては企業業績が比較的安定していて、年2回の配当も期待でき、しかも13万円前後で取得できる住友電工株は、趣味と実益を兼ね備えた、格好の銘柄だ。

   会社四季報・最新銘柄レポート(2019年9月25日号)によると、「2020年3月期予想経常利益は1.9%減と、減益の見込みだが、21年3月期は0.5%増益の予想」となっている。PBR(株価純資産倍率=1株あたりの純資産に対して株価が何倍まで買われているかを表したもので、1倍を割ると割安のサインになる)も0.71倍と大幅に1倍を割り、割安とみられる。配当利回りも、3.46%(9月24日終値)前後が期待できる。

   買いのタイミングを誤らなければ、値上がり益を享受でき、年2回の配当も受け取れるため、保有株式の中に組み入れて、長期保有するには適した銘柄ではないかと考えている。

   その「買い」のタイミングだが、最近、そろそろではないかと思うようになった。

   米中貿易摩擦の再燃で、5月10日の日経平均株価は2万1344円。この日発表の住友電工の2019年3月期決算は、純利益が前期比2%減の1180億円だった。貿易摩擦の影響で、中国などから米国に出荷する製品について、関税負担が30億円増えたことが主要因とみられる。関税負担分がなければ、1210億円でほぼ会社見込みの1220億円に収まっていたと見てよいのではないだろうか。

   もともと800株あった住友電工株は利益確定売りを進めた結果、保有株数が100株となり、今年5月7日に日経平均株価が2万1923円に下げたところを、1株1448円で100株買い戻した。

   住友電工株は8月26日に年初来安値を更新している。1200円以下は安値圏と考えているので、資金の許す範囲でさらに買い戻しできればと考えている。8月26日の年初来安値、1175円50銭から1か月経過した9月30日には1371円50銭まで戻している。さしあたり1300円台が、買い値の目安になるかもしれない。

2019年10月 1日現在 200株保有 平均取得単価1473円45銭
年初来高値 2019年2月 5日    1598円
年初来安値 2019年8月26日    1175円50銭
直近 終値 2019年10月 1日   1398円50銭

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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