米国が重い腰を上げ水面下で仲裁役を始めた効果?
朝鮮日報(9月30日付)「自民党ナンバー2『韓国に譲れるところは譲ろう』」は「二階発言」に関する韓国政府側の「期待」の反応をこう伝える。
「二階幹事長が、韓日関係改善のために何らかの役割をする考えを明らかにしたのは、韓国人旅行客の減少などで日本経済に被害が発生していることが影響している。これと関連し、南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使は9月28日、『韓国政府はもちろんだが、日本政府も早急な解決のために努力している』と述べた。ナム大使は東京・日比谷公園で開催された『日韓交流おまつり2019 in Tokyo』開会式終了後、記者たちに『韓日間の困難な関係はしばらくの間の問題』と言った」
ナム大使が「もうしばらくしたら悪化した関係も変化するだろう」というニュアンスの見通しを示した背景には、米国から「韓日は対立を続けるべきではない」という強いメッセージが寄せられていることがあるという。
米国務省当局者は9月26日、ニューヨークで行われた国連総会のインド・太平洋地域懸案に関する記者会見で、「我々は(韓日)双方に対し、過去に集中することはやめて、将来に向けて再び努力を始めることを奨励している」と述べた。また、韓米日3か国首脳会談の開催については「我々は興味を持っている」と述べた。
これまで、韓国サイドから見ると、米国は悪化した日韓両国の仲介役を果たそうとしてこなかった。それが最近、ようやく重い腰を上げ始めたというわけだ。その米国の水面下の動きが「二階発言」という形で表れてきたと、韓国政府は見ているというのだが......。
(福田和郎)