「仕事が好きだったのに辞めた」女性6割が出戻り希望
すると、「一度退職した会社に復帰したいと思ったことがある」と答えた人は、56.2%いた(「ない」が43.8%)。また、「ある」と答えた人のなかで23.4%の人が実際に復帰していた。つまり、全体の13.2%の人が「出戻り就職」をしていたことになる。
「復帰したい」と思った理由のなかで一番多かったのが(複数回答)、「辞めてから元の会社の良さがわかった」(39.2%)で、次に「育児で退職したが、子供の手が離れた」(26.1%)、「元の会社から復帰要請があった」(19.9%)、「他に就職先が見つからなかった」(13.9%)などと続く。
また、アルムナイ制度のように「一度退職した会社に元社員が復帰できる制度」の賛否を聞くと、「賛成」が89.4%、「反対」が10.6%と、9割近くの人が「つくってほしい」と答えた。
また、フリーコメントで「復帰したい」と思った理由を聞くと、こんな声があがった。
「仕事は好きだったが人間関係で辞めた。原因の人間も辞めたのなら復職したい(40代:派遣社員)
「社内結婚だったので退職せざるをえなかった。本当はもともと辞めたくなかった(40代:パート)
「景気が悪くなり、パート全員が解雇になった。景気が良くなってまた採用してくれるなら行きたい」(50代:パート)
「自分のスキルが上がり、再度貢献したい」(60代:パート)
「出産しても育休をとり復職する気でいたが、夫の強い反対で断念したので未練が大いにある。今は別の仕事をしてチャンスを待っている」(50代:パート)
また、実際に「出戻り就職」した人からこんな体験談があった。
「定年退職した会社に派遣で就業しています。スキルがあり、周りの方や環境が慣れているのでお互い楽だ。仕事慣れしているので、とても良くしてくれて楽しく仕事をしている」(60代:派遣社員)
「一度退職した会社から復帰の話を頂き、恥ずかしいと思いながら正社員になれるので復帰した。人事担当をしており、会社からみても特に人間性が分かっている従業員が戻ってくるのは、ハラスメントなどのリスク管理を考えれば、進めたい採用方法だと感じる」(30代:正社員)
一方、反対派には、
「辞めたいと思って辞めた人が復帰するなんてありえない。なぜ戻ってきたという職場の陰口、揶揄に耐えられるの?」(40代:パート)
「浦島太郎状態でお荷物になる人もいる。そういう人も一律に元の待遇を与えるのなら納得できない」(40代:公務員)
といった声が目立った。