チャーチル元首相とジョンソン首相の類似点がある?
じつは、チャーチルの孫のサー・ニコラス・ソームズ氏は、40年近く保守党の議員を務めたベテラン政治家です。今回、離脱延期法案に賛成票を投じて除名処分となった21人のうちの一人で、祖父が愛した保守党を追われる形になりました。
しかも、ソームズ氏が保守党を追われた9月3日は、80年前に英国がドイツに戦線布告して、祖父のチャーチル元首相が政界に返り咲いた日と同じ日だったというから驚きです!
歴史の織りなす技でしょうか。
ちなみにソームズ氏は、チャーチル元首相の末娘の子どもです。幼い頃、「お前のおじいちゃんはスゴイ人だ」と近所の人から聞いて、本人にこう確かめたそうです。
You are the greatest man in the world?
(おじいちゃんは、世界で一番偉大な人なの?)
これに対するチャーチル元首相の返答に、度肝を抜かれました。
Yes I am
(そうだ)
なるほど、自分のことを「偉大」だと思っている点では、チャーチル元首相とジョンション首相は似ているかもしれません。
ジョンソン氏が執筆した「チャーチル伝記」のサブタイトルは「How One Man Made History」(どうやって一人で歴史を変えたのか)。四面楚歌になっても動じない強さは、ここからきているのでしょう。
政治家としてのジョンソン首相の評価を歴史はどう下すのか――。歴史が動く瞬間を、私たちは目の当たりにしています。(井津川倫子)