「働くことを楽しむ」ゴディバ ジャパン社長の転職のススメ 「VUCA」の時代、変化はますます加速する

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いい会社に入ることは現代ではリスク

   2019年4月に日本経済団体連合会の中西宏明会長が「終身雇用を続けるのは難しい」と発言したことをとらえシュシャン社長は、日本では転職をめぐるうねりが企業側の都合で大きくなっていることを指摘。「大きな会社、優良企業に入社することが目的、いい会社に入ることが人生のゴールになっている。そんな人がまだまだ多いように思う」という。だが、そうした目的、ゴールを持つことは現代で大きなリスクと気づくべきだと警告する。

   今をときめく成長中の会社を考えれば、その警告が正しいことは明らかだ。「いま私たちがよく名前をきく会社の多くは設立されて数十年の会社」なのだ。アップルの創業は1976年、ソフトバンク1981年、アマゾン1994年、楽天1997年、グーグル1998年――。「創業して20年くらいで大きくなる。これからの時代、この変化のスピードは加速されることがあっても減速されることはない」。就職したときにいい会社が、そこから下り坂に入ることもある。変化はますます激しくなることが予想される。「優良な会社に帰属することを目的とした日本人の就職への意識はこれから足かせになると思う」

   現代は、以前には「直線的」だった「時間の質」が変容。まっすぐにとらえられなくなっており、企業の体力の問題ばかりでなく、そのことも長くひとつ会社で働き続けることが難しくなっている原因という。過去にあった社会の安定性・直線性は、いまではVUCA(ブーカ)という状態に変わった。それは予想できないモノやコトがしばしば現れる状態。VUCAとは、Volatility(変動性、不安定さ)、Uncertainty(不確実性、不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性、不明確さ)-?という4つの言葉の頭文字をとったもの。こうした言葉が象徴する時代に長期的な計画を立てるやり方は成立しないと、シュシャン社長。「誰もが考え方を変える必要がある」という。

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