GAFAだって怠りなく
そうすると、燃料電池を動力に無人で動くクルマを、自動車メーカーと開発しているテクノロジーや金融の巨大企業は、サステナビリティの面ではフロントを走っているのか――。近年、GAFAと総称されるIT企業も自動運転などでしのぎを削っているようだが、過度ともされる個人情報の収集や節税の指摘などをみると「環境と生活の水準を維持」は、それがビジネスだから取り組んでいるのであり、本来的なサステナビリティへの貢献は薄いように感じられる。
だが実際は、巨大企業に成長した背景には、環境のサステナビリティへの貢献もある。たとえばグーグル。じつはデータセンターのサーバーの運用で、他の企業とはケタ外れの電力を消費しており、このことによる環境への影響を抑制する取り組みを早い段階で始めている。
2010年代初頭で同社の電力消費は年間2億6000万ワット。この量は日本ならば、人口20万人の都市を支えるのに十分な電力という。グーグルでは創業まもなくから再生可能エネルギーによる電力調達をスタート。その後も積極的に取り組みを進め、17年には消費電力のすべてを、風力や再生可能エネルギーで賄っていることを同社が発表した。