「社員の健康」懸念強く
副業・兼業を禁止している企業にその理由を聞くと、トップは「本業に専念してもらいたい」(73%)。これに「社員の過重労働の懸念」(56%)、「社員の健康の懸念」(38%)が続いた。また「情報漏洩のリスク」(35%)「労務管理が煩雑になる」(30%)など、会社都合をあげる企業も少なくなかった。
副業・兼業をめぐる今後については、禁止企業では43%が「認める予定はない」と答え、39%が「導入を検討する」と前向きな姿勢を示した。容認企業では、36%が「今後も積極的に推進」、29%が「条件を厳格化しようか検討中」と回答。8%が「認めているが止めようか検討中」と答えた。
厚労省はの「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をきっかけに、丸紅、日産自動車、花王、富士通などの従来からの大手企業や、ソフトバンク、LINE、サイバーエージェント、サイボウズなどIT企業の間で、副業制度導入が広まっている。2019年になってからは、金融機関でも副業解禁の動きが強まっているという。
なお調査は、エン・ジャパンが運営する人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」を利用している従業員数300人未満の企業を対象に実施。インターネットで、7月10日~8月6日に実施した。有効回答数は402社。