東京外国為替市場 米国の追加利下げを織り込む動きか
ドル・円予想レンジ:1ドル=105円80銭~108円00銭
2019年9月6日(金)終値 1ドル=106円92銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、もみあいとなりそうだ。
前週のドル円相場は、米国の経済指標が市場予想を下回ったことや米中貿易摩擦の先行き不透明感から、リスク回避のドル売りから一時は1ドル=105円台後半のドル安・円高となったが、10月に米中の閣僚級協議が開催されるとの報道を受けてドルの買戻しが入り、1ドル=107円台前半のドル高・円安となった。
今週のドル円相場は、もみあいが予想される。一時1ドル=107円台に上昇したドルは、米国の8月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことから、1ドル=106円台後半に下落した。
来週にはFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えていることから、ドル円相場は米国の追加利下げを織り込む動きが予想され、ドルの上値は重くなりそうだ。半面、米中貿易摩擦に対する懸念が後退していることがドルの下値を支えている。
経済指標は、国内では9日に7月の国際収支、4~6月期GDP(国内総生産)改定値、8月景気ウォッチャー調査、10日には8月工作機械受注、11日に7~9月期の法人企業景気予測調査、12日に 7月の機械受注、13日にメジャーSQ(Special Quotation=特別清算指数)算出日などが予定されている。
海外では10日に中国の8月消費者物価・生産者物価、11日に米国の8月卸売物価、12日には米国の8月消費者物価、ECB(欧州中央銀行)定例理事会(ドラギ総裁会見)、13日に米国の8月小売り売上高などが予定されている。
なお、11日には内閣改造と自民党役員人事が発表される予定。
(鷲尾香一)