「働き方改革」の旗手サイボウズ なぜ大ナタ振るい変身できたのか

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講演も研修も依頼が増加

   「働き方改革」というと、一般的には休日の増加ということになりがちだが、なかむらさんによれば、それは本質的ではないという。チームワーク総研の調査によると、「有給休暇をどう過ごしたいか」という質問に対して最も多い「希望」は「旅行」なのだが、現実はというと「自宅でゴロゴロ」「自宅で家事・用事」が1位、2位。「休日には遊びたいと思っても、現実には、身体を休めて次の仕事に備えるしかない。ライフを犠牲にしてきた管理層はいいかもしれないが、ライフも大切な若手とはわかり合えない」(なかむらさん)

   会社の業務上ではチームワークの要請があるのに、分かり合えず機能不全。そこで個性を重視した大胆な制度を導入する一方、部活などのコミュニケーションの場づくりにも腐心してきた。

    青野社長のイクメンぶりから知られるようになったサイボウズの働き方改革。政府による改革が具体化するのと並行してサポートや講演、コンサルティング依頼が増え、「kintone」など商品のグループウエアもチームワークを支えるツールでもありチームワーク総研を立ち上げ事業化を実現した。

   サポートでは、小手先の改善ではなく「風土」の改革を重視しているという。講演依頼は2018年1年間で127件だったが、19年は7月時点で110件に。また、問い合わせ件数は18年の68件が、19年は7月時点で84件に。研修の実施は18年17件から、19年は42件(見込み)と大幅アップ。研修では、全社向けやマネージャー対象の講義方式のほか「幹部インターン」として、サイボウズ社内で従業員体験するメニューなどもある。

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