2019年8月の国内新車販売台数(軽自動車を含む)は、前年同月と比べて6.7%増の38万8600台と好調だった。日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が9月2日に発表した。
増加は2か月連続。新型車などがけん引した。ただ、10月の消費税率10%への引き上げを前にした駆け込み需要については、「ほとんど起きていない」と、自販連はみている。
クルマ関連の税制は消費増税後の販売減を抑えるため、自動車取得税の廃止などの見直しや変更を行った。その効果が表れているようだ。
トヨタ「RAV4」、ホンダ「シャトル」好調
自販連によると、登録車(軽自動車を除く)の販売は前年同月比4.0%増の24万2718台。
一部改良したハイブリッド車(HV)「プリウス」や多目的スポーツ車(SUV)の「RAV4」など新型車の販売好調が続いたトヨタ自動車は、4.1%増。ステーションワゴン「シャトル」の販売が好調だったホンダは14.5%増と、それぞれ5か月連続で増えた。一方、日産自動車は16.3%減と、9か月連続のマイナス。
軽自動車は、11.5%増の14万5882台で3か月ぶりのプラスだった。ダイハツ工業は16.5%増で、7月にモデルチェンジした「タント」の販売が好調だった。「Nワゴン」の販売が好調だったホンダは25.9%増だった。一方、スズキは7.1%減。
10月から、消費税率が8%から10%に上がるのに伴い、クルマの価格表示は消費税を含んだ金額になる。10月1日、200万円のクルマは216万円から220万円に、4万円もユーザーの負担が増える。ディーラーからは、「8%のときもそうだったが、それだけで印象が悪く、販売には不利になる」との声が漏れる。
こうした消費増税のマイナスの影響を軽減する狙いから、クルマ関連の税制は大きく変わる。たとえば、自動車税は10月1日以降の登録から、年額1000円から4500円の範囲で引き下げられる。また、自動車取得税が廃止される。