核融合研究では世界トップ技術「総力をあげて協力」
じつは、韓国の国家核融合研究所は核融合研究では世界のトップを走る高い技術を誇っている。今年(2019年)2月、「KSTAR」と呼ばれる同研究所の「人工太陽」が世界で初めて1億度以上を達成することに成功。「夢の未来エネルギーに一歩近づいた」と世界中に報じられた。その1億度以上の超高温プラズマを生みだした技術を使っているのだから、日本の一企業がつくる酸化イットリウムより優れたものができるのは無理もないかもしれない。
核融合研のユ・ソクチェ所長は「プラズマ技術は半導体工程の約80%を占める核心技術の一つだ。国内企業の半導体設備および素材の国産化に向け、当研究所が保有するプラズマ技術の支援をより積極的に推進したい」と話した。また、同研究所のホン・ヨンチョル博士も中央日報の取材に対し、こう語っている。
「プラズマ技術は半導体工程でなくとも、幅広く素材産業に活用できる。プラズマ技術を活用した素材技術の国産化の研究を続けていく計画だ」
半導体に限らず、これまで日本に依存してきたさまざまな素材の国産化に、核融合研の総力をあげて協力していくというのである。
(福田和郎)