【日韓経済戦争】サムスントップ李副会長、再び実刑か 「キーマン」失いお先真っ暗?

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トランプと文在寅、二人の巨大権力との戦いは?

   朝鮮日報(8月28日付「29日に李副会長判決、サムスン電子『運命の1週間』」は、今後の問題点をこう指摘する。

「29日に予定される大法院判決は、会社の司令塔の運命を左右する。財界関係者は『李副会長はサムスン電子の理事(取締役)であると同時に副会長であり、事実上経営の求心点の役割を果たしている』としたうえで、『そんな李副会長の拘束可能性はサムスンとしては経営上最悪の不確実性だ』と指摘した。同関係者は『専門経営陣が数兆ウォン規模の思い切った投資や合併・買収(M&A)といった決定を下すのは難しいのではないか』とも話した」

   なぜなら、サムスン電子の業績が悪化しているからだ。メモリー半導体の価格下落による半導体景気の低迷が長期化し、スマートフォン部門も以前ほどではない。サムスン電子の今年上半期の営業利益は12兆8300億ウォン(約1兆1200億円)で、前年同期(30兆5100億ウォン)の半分にも満たない。従業員に支給される成果給も大幅に減少が見込まれる。最近、従業員に来年初めに支給する成果給が今年初めの支給分の半額程度になるとの見通しを示した。

   それに加え、もう一つの悪材料がある。

「トランプ米大統領は最近、サムスン電子を名指しで、『サムスンは関税を払わないが、アップルは払っている』と露骨に圧力を加えている。サムスンバイオロジクスの粉飾会計に関する裁判、労組瓦解行為に関する裁判も控えている」

   サムスンバイオロジクスの粉飾会計とは、グループの医薬品受託製造大手の粉飾会計疑惑だが、朴槿恵(パク・クネ)前政権下で認められた会計処理方法が、「財閥打倒」を掲げる文在寅(ムン・ジェイン)政権に代わり、不適切として刑事告発された事件だ。

   サムスンは、トランプ米大統領と文在寅大統領という、二人の巨大権力と戦わなくてはならない時期に、たった一人の司令塔を失うことになるのか――。

(福田和郎)

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