【日韓経済戦争】GSOMIAまさかの決断 韓国紙が伝える文在寅大統領「3つの理由」

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文大統領が激怒したトランプ大統領の下品な態度

   もう一1つは、文在寅大統領のトランプ大統領に対する激しい憤りだという。ハンギョレ(8月23日付)「ニュース分析:米国は韓日対立の解消は後回し 防衛費の引き上げ・ミサイル配備に圧力かける」は、日韓だけでなく米韓の間でも安保体制をめぐる深刻な対立があり、文在寅大統領は米国に対しても今回の措置で強い警告を与えたと指摘する。

「韓国政府の今回の決定は韓日関係を越え、韓米関係、ひいては北東アジア秩序を揺さぶる引き金になる。まず、日本に対しては、歴史認識の問題を安保領域にまで拡大したことへの追及の意味が大きい。米国に対しても、同盟に対する責任と尊重を求める警告と言える」

   背景には、米国と日本が主導する中国を牽制したインド太平洋戦略では、韓国はないがしろにされていることがある。米韓日同盟といいながら、ASEAN国家並みの扱いではないかというわけだ。さらに、こう続ける。

「韓日の対立を解消するための韓国の努力には手をこまねいて、防衛費分担金の引き上げや中距離ミサイル配備カードで韓国を圧迫することに対する、文在寅政府のメッセージということだ。米国は、最近訪韓したジョン・ボルトン国家安保補佐官とマーク・エスパー国防長官を通じて、韓国がGSOMIAを維持することを希望したが、韓日の対立は両国が解決しなければならない問題だとして線を引いた」

   つまり、あれほど米国に日韓対立の仲裁役を頼んだのに、カネばかり要求する冷たい仕打ちに怒っているのだ。その悔しさが、朝鮮日報(7月25日付)「韓日問題には言葉少な、『安保請求書』を差し出したボルトン氏」にも表れている。

「ジョン・ボルトン米大統領補佐官は7月24日、青瓦台(大統領府)でチョン・ウィヨン国家安保室長に会い、ホルムズ海峡派兵問題と韓米防衛費分担金問題を話し合った。韓国政府は、韓日対立局面における米国の『仲裁役』に大きな期待を抱いていたが、青瓦台が同日公表した『韓米安保室長協議の結果発表文』には韓日関係の言及がなかった。外交関係者の間からは、ボルトン氏は韓日確執仲裁要請に対しては明確に答えないまま『安保請求書』を差し出して行った、という声も上がった」

   のちに「安保請求書」は、従来の5倍以上の50億ドル(約5400億円)で、そもそもボルトン氏の訪韓の目的は防衛費増だったことが判明する。結局、文在寅政権は10億ドル増を飲まされた。そして、トランプ氏のこんな高笑いを、ハンギョレ(8月13日付)「トランプ大統領『韓国の防衛分担金の引き上げ、家賃の集金より簡単だった』」が伝えるのだ。

「ニューヨークポストは、トランプ大統領が8月9日、ニューヨークで開かれた再選キャンペーンの募金行事で、少年時代に父親とともに家賃を集金していた経験に触れたうえで、『ブルックリンの賃貸アパートで114.13ドルをもらうことより、韓国から10億ドルを引き出す方が簡単だった』と述べたと報道した。トランプ大統領は、文在寅大統領が自身の交渉にどのように屈服(caved in)したかを描写し、文大統領の口調を真似した。彼は、日本の安倍晋三首相のものまねもした。同盟との安保問題を自画自賛のジョークのネタにしたうえ、外国首脳に対する最小限の礼儀も示さない下品な態度を露にしたのだ」

   ちなみに、ハンギョレによると、安倍首相の口真似はこんなやりとりからだ。

「また、貿易問題と関連し、安倍首相の口調を真似した。トランプ大統領は第2次世界大戦当時、神風特攻隊だった安倍首相の父親に自分がどれほど魅了されたかを出席者に語った。トランプ大統領が『神風特攻隊は酒や薬に酔っていたのか』と聞くと、安倍首相は『彼らはただ祖国を愛しただけだ』と答えた」
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