国土交通省は2019年8月21日、オリンピックイヤーの2020年3月から増える羽田空港の国際線発着枠のうち、日本と米国間で就航する路線に24便を割り当てると発表した。同省が2月に公表した配分方針をと同じ内容で米国との2国間協議が決着。両国の航空会社が12便ずつ運航する。
都心上空ルート開設、計50便増加
発着枠拡大は、新飛行ルートの開設に伴うもの。国際線は東京都心上空を通過する飛行ルートの採用により2020年3月29日以降、昼間時間帯(6時~22時55分)の発着枠が1日当たり約50便増える。
日米への割り当てで残る発着枠は、訪日客増などが期待できることなどを念頭に調整を進めているという。中国や豪州、ロシア、トルコなどが有力候補。
新たな発着枠を使った航空便の運航は、東京五輪の開催に合わせ、20年3月29日前後からスタートする見通し。新たな発着枠の半分が日米路線になったのは需要が堅調なため。今回の措置で現行の10便から34便に増える。
日米路線を運航する航空会社のうち米デルタ航空は19年8月9日、今回の措置を見越して、羽田空港の増枠実施後に成田空港からは旅客便を撤退することを発表。成田とシアトル、デトロイト、アトランタ、ポートランド、ホノルルを結ぶ5路線を、羽田に移すことなどを明らかにしていた。