「パワハラ」は周囲も不快にする それが「生産性を下げている」認識あります?(篠原あかね)

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「安全配慮義務」って、ご存知ですよね?

   では、指導を受けるほどの服装なのかといえば、まったく問題なく、オフィスカジュアルの範疇でした。そう、単なるお局様のストレス解消の捌け口にされていたのです。今のパワハラですね。

   私もそのターゲットの一人でしたが、私はずっと心の中で疑問に思っていました。「この人、大丈夫? この時間、業務してないよね。会社は損しているよね?」と。そしてある日、私は昼休みに近所のショップで新しいスカートを購入。着替えてから、冒頭の「着替えましたが、いかがでしょうか」と言い放ったのです。

   まさか着替えてくるとは思ってもいなかったのでしょう。お局様は「わざわざ買いに行かなくても」と、ひと言つぶやきました。その次の「指導」の時も同じようにしました。ずいぶんと負けん気が強い女だと思ったのでしょう。それ以降、私は一切服装について言われなくなりました。まぁ、そんな職場に長居は無用。契約満了と同時にさっさと辞めましたけど。

   企業には、そこで働くすべての人が安全に働けるよう環境を整える「安全配慮義務」があります。また、先ごろグーグルが発表したことで話題になっている「心理的安全性」という概念があります。

   もし、お局様のパワハラを直接受ける社員のみならず、それを見ている周囲の社員が不快感や恐怖を覚えるのであれば、それは安全配慮義務に違反するだけでなく、この心理的安全性も大きく損なわれます。ひいては、チーム全体の生産性が下がります。(篠原あかね)

篠原あかね(しのはら・あかね)
リクルートにて企業研修アシスタント、金融機関等での役員秘書を経てビジネスマナー講師として活動。2011年よりスマートコミュニケーションズ代表。ビジネスマナー、コミュニケーション、CS向上等の企業研修のほか、自身の宴会幹事経験をもとに「愛される宴会部長セミナー」も主催。著書に『宴会を制する幹事は仕事も制す。』『マンガ 黄金の接待』(監修)などがある。お客様や社内で愛されキャラになるコツを悩める社会人へ発信中。
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