東京外国為替市場 「ドル買い」材料に乏しく
ドル・円予想レンジ:1ドル=104円50銭~107円50銭
2019年8月16日(金)終値 1ドル=106円36銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの下値を固める展開となりそうだ。
前週のドル円相場は、ドル安・円高の動きが加速。一時1ドル=105円割れ直前の1ドル=105円05銭までドルが下落した。米中貿易摩擦への懸念や、米国の長短金利の逆転が、リスク回避のドル売りにつながった。
今週のドル円相場は、ドルの買い材料に乏しく、ドル弱含みの展開が予想される。ただ、ドルを大きく売り込む手がかり材料にも乏しく、ドルの下値を固める動きとなりそうだ。
引き続き、米中の貿易摩擦関連に注目が集まるが、加えて、米国の長短金利の逆転により強まった米国の景気減速懸念に関連し、米国の経済指標やFRB(米国連邦準備制度理事会)当局者の発言などに注意が必要となる。特に、8月22日から24日まで米国カンザスシティー連銀が主催するワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジューム(ジャクソンホール会合)では、23日にパウエルFRB議長が講演を行う予定で、加えて、各国の金融当局者の発言も予想されるため注目だ。
経済指標は、国内では19日に7月の貿易統計、21日に7月訪日外客数、23日に7月消費者物価などが予定されている。
米国では、21日に7月の中古住宅販売件数、7月30日・31日のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨、22日に7月CB景気先行総合指数、23日に7月の新築住宅販売件数などの発表を予定。なお、24日から26日までフランスでG7首脳会議が予定されている。
(鷲尾香一)