自己啓発を「否定」した自己啓発書 自分自身に置き換えてブレイクダウンすることが大事

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自己啓発で自己を啓発させるには?

   自己啓発は薄っぺらい言葉のカタマリなので、そのまま飲み込んでも大した意味を成しません。

   たとえば、ギャンブル癖のある人がいたとします。「ギャンブルをやめろ!」と言ったところで、本人が問題を理解しなければやめることはできません。この場合は、「ギャンブルをそのまま続けたらどうなってしまか」という視点が必要です。

   すると「ギャンブルで家族との時間が取れなくなる」「ギャンブルで貧しくなる」といった答えがでてきます。そこからさらにブレイクダウンすると、「最悪の場合、家族がバラバラになってしまうかしれない」といった答えが導き出されるはずです。

   次に、「ギャンブルをやめると、どんなに素晴らしいことがあるのだろう」と考えて見ます。「家族の時間をより多く作れる」という答えが出てきます。「家族との時間ができると、何がいいのだろう?」と考えれば、「家族が幸せになり、自分の仕事にもやりがいを感じるようになる」といった答えが導き出されるはずです。

   そうすれば、ギャンブルをやめることの意味がようやく理解できます。コンサル業界の人なら、これが思考法によるものだとわかるはずです。

   いまの思考の流れは演繹法です。演繹法は普遍的な事実を前提として結論を導きだす方法のことです。必然に必然を重ねるプロセスに特徴があり、結論はより真実に近いものが導き出されます。

   もし、自己啓発に触れる機会があったら、それを自分自身に置き換えてブレイクダウンできるか考えてみてください。くれぐれも、言葉の表面だけを飲み込まないようにしてください。

   今回、初出版を実現させた了戒さんの前途を祝したいと思います。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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