「ママはなんで働かないの?」中1の娘に言われて大ショックの専業主婦 専門家に聞いた

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「生活には『稼ぎ』と『務め』の両方が必要だ」

   ――専業主婦を擁護する回答の中には、古典的な「女は家にいるもの」という考え方がみられます。このことに関してはどう思いますか。

川上さん「夫が働いて妻は専業主婦という図式は、高度成長期につくられたものです。それ以前は自営業が多く、夫婦共働きがむしろ当たり前でした。一方で、妻のことを『家内』と呼ぶように、家の中を切り盛りするのは古くから女性の役割だったというイメージもあると思います。それらは良い悪いではなく、その時代に合った一般的な役割分担があったということだと思います。これからは、夫が家事を切り盛りする『専業主夫』がもっと増えるでしょう。大切なのは、生活には『稼ぎ』と『務め』の両方が必要で、どちらも等しく重要であることです。『稼ぎ』を妻、『務め』を夫がやってもいいわけです。それぞれの役割を誰がどう担うかは、そのご家庭の自由だということです」

   ――なるほど、娘にとって、お母さんが「主婦」でなくて、お父さんが「主夫」であってもいいということですね。

川上さん「そのとおりです。娘さんはまだ『稼ぎ』と『務め』それぞれの必要性を把握し切れておらず、未熟なのだと思います。一方で、母親の姿を見ていて、専業主婦であることに対する自信や誇りを感じ取れないこともあるのかもしれません。投稿者が心から自信と誇りを持っているのなら、娘さんに、ご自身が専業主婦としてどんなことをしているのか、日々どんなことを考え、それをしないことで何が起きるのかを丁寧に伝えてみてはいかがでしょうか」
「時には一緒に家事をしたり、一部を娘さんに任せてみたりしてもいいかもしれません。稼ぎだけではなく務めも大切なのだと理解することは、娘さん自身の今後のキャリア形成を考える上でも、とても重要な学びになるのではないかと思います」

(福田和郎)

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