「発想のタネ」は自らの内側にある
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「Deep Thinkをする時はふだんとは違う場所に行く」という青砥瑞人さん
―― 青砥さんが、Deep Thinkするのはどのような時ですか?
青砥瑞人さん「僕は、新しいアイデアを考える時は必ずDeep Thinkするようにしています。
新しいアイデアを生み出そうとしている瞬間の脳は、自分の外側の情報よりも自分の内側の情報に目を向けていることが多いんです。したがって、自分の内側の情報をどれだけ処理しているかどうかが、『発想のタネ』になってくるといった時に、自分の内側の情報処理はまさにDeep Thinkして自分の内側を深く見ないと辿り着けないところにあるなと感じています。
そのため、アイデアを創出するという場面では、Deep Thinkすることが一番多いのかなと思います」
―― Deep Thinkは、どのような場所で行うのですか? 「さあ、Deep Thinkするぞ」といったスイッチを入れるタイミングがあるのでしょうか。
青砥さん「僕は、Deep Thinkをする時はふだんとは違う場所に行くことを心がけていて、その中でもサウナに行くことが多いですね。人間の脳の中には場所に紐づく記憶をしている場所があり、何回も同じ場所で同じことを考えていると、その場所によって思考が誘導されてしまう可能性があります。これを外させるために、ふだんと違うところでDeep Thinkするようにしています。
また、サウナは基本的にリラックスモードに誘導してくれますが、リラックスモードでDeep Thinkすると、default mode的な思考ができます。default modeではふだんあまり使えない脳の場所が自動的に今までの情報を探ってくれ、その中で『新たな結びつき=閃き』が生まれることが多いので、サウナでDeep Thinkしています。実際、いくつか特許をいただいているのですがそれらはすべてサウナで閃いたものなんですよ」
(聞き手:井上一鷹)
プロフィール
青砥瑞人(あおと・みずと)
脳神経科学者
日本の高校を中退。米国大学UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の脳神経科学学部を飛び級卒業。脳の知見を、医学だけでなく人の成長とハピネスに応用し、かつAIの技術も活用する、NeuroEdTech??とNeuroHRTech??という分野を開拓。同分野において、幾つもの特許を取得する脳神経発明家。
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