賞金3億円で「コレ」を買う!? 10代「ゲーム長者」らの意外な共通点(井津川倫子)

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なぜか「物欲がない」10代のゲーム長者たち

   今回、「フォートナイト」世界大会の決勝に進出したプレーヤーたちの平均年齢は、なんと16才! 「参加する」だけで、「最低でも」5万ドル(約550万円)をゲットしたというのですから、次元が違います。

   さらに、ソロ部門の上位4人は100万ドル(約1億880万円)以上の賞金をゲットし、90万ドル(約990万円)を獲得した5位の少年は、わずか13歳とか。ここまでくると、なんだか頭がクラクラしてきました。金銭感覚がマヒしそうですね。

   ソロ部門の他にも、2人や4人で闘うチーム戦が行われ、それぞれの部門で10代の億万長者が続々誕生。「札束が飛び交う大会」と評されるなか、意外なことに、当の「ゲーム長者」たちはなぜか「地味」で「堅実」なんです。

   ソロ部門4位で、1億1000万円の賞金を手にした米フロリダ州出身の18歳の少年は「賞金の半分は貯金と投資に回して、残りのほとんどは家に入れる」といい、唯一のぜいたくは「ユーチューブ映像をアップするためにゲーム機をアップグレードしたい」とか。

   2人戦で2位になり、賞金2億4000万円を獲得した15歳のイギリス人少年は、母親によると「まったく物欲がない子」。賞金の使い道も、「大好きなゲームをする時に食べる、お菓子やファストフードを買うくらいでしょう」と聞くと、思わずほのぼのとした気持ちになってしまいます。

   さらに、ゲームの影響で成績が下がった時には、怒ったお母さんが「ゲーム機を投げ捨てた」といいますから、どこにでもある家庭の風景ですよね。

   それにしてもなぜ、10代で巨額の大金を手にした「ゲーム長者」たちはみな「地味」なのでしょうか――。おそらく、ゲーム機やパソコンさえあれば特殊で高価な機材はいらない、特別なコーチや練習場も必要ないといった条件と、「成績が下がるとお母さんに怒られる」環境が、「ゲームさえ続けられたらお金はいらない」心境を作り出すのでしょう。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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