知識人77人「東京五輪前に隣国と紛争を起こすとは」
中央日報(7月29日付)の「『対韓規制撤回せよ』日本の知識人77人の叫び」は、日本で始まった学者、弁護士、ジャーナリストら77人によるインターネットを通じた「輸出規制撤回要求署名運動」を紹介している=画像(上)参照。
「和田春樹東京大学名誉教授、内田雅敏弁護士、岡田充共同通信客員論説委員、田中宏一橋大学名誉教授など教授、弁護士、ジャーナリスト、元外交官、医師、作家ら77人はインターネットサイトで、7月25日から8月15日を第一次締め切りとして輸出規制撤回要求署名運動を進めている」
「彼らは、『韓国は敵なのか』という題名の声明で、『昨今の日韓関係の悪化を憂慮する有志が執筆し、日本の市民に賛同を求めるもの』とし、『半導体製造が韓国経済にとってもつ重要な意義を思えば、この措置が韓国経済に致命的な打撃をあたえかねない、敵対的な行為であることは明らか』と強調した」
「韓国は敵なのか」という声明を読むと、安倍首相が最初から韓国を「敵」として狙い撃ちにしていると、厳しく批判している。安倍首相は今年初めの国会施政方針演説では、中国、ロシアばかりか、北朝鮮とさえ関係改善を訴えたのに、日韓関係についてはひと言も触れなかった。そればかりか、主要20か国(G20)首脳会議でも文在寅(ムン・ジェイン)大統領だけを無視して、「韓国相手にせず」の姿勢を明らかにしてきたという。
そして、こう諭すのだった。
「特別な歴史的過去をもつ日本と韓国の場合は、対立するにしても、特別慎重な配慮が必要になります。それは、かつて日本がこの国を侵略し、植民地支配をした歴史があるからです。日本の圧力に『屈した』と見られれば、いかなる政権も、国民から見放されます。日本の報復が韓国の報復を招けば、その連鎖反応の結果は泥沼です。両国のナショナリズムは、しばらくの間、収拾がつかなくなる可能性があります。このような事態に陥ることは、絶対に避けなければなりません」
しかも、来年は東京五輪・パラリンピックを迎える大事な年でないかと指摘する。
「普通なら、周辺でごたごたが起きてほしくないと考えるのが主催国でしょう。それが、主催国自身が周辺と摩擦を引き起こしてどうするのでしょうか。問題の解決には、感情的ではなく、冷静で合理的な対話以外にありえないのです」