休日時の会社からの連絡 対応すれば、それは「労働時間」ですよね?

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   ビジネスパーソンの多くは、「休日に会社の上司や先輩から連絡がきて対応した」なんてことがあるのではないでしょうか。

   3~5分程度の電話で済むのであれば仕方がないという思いで対応できるとは思いますが、「資料を作ってほしい」「〇〇にメールをしてほしい」など、しっかりとした業務指示を出された場合は、当然、きちんと労働時間として認めてほしいと思いますよね。

   そこで今回は休日労働について、北川雄士弁護士に聞きました。

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労働時間にカウントしなかったら「違法」です

闘う弁護士先生

   まず、休日に会社から連絡がきて対応した場合、労働時間にカウントしないと違法になるのか、解説します。

   労働基準法上の「労働時間」とは、判例により、労働者が会社(使用者)の指揮命令下に置かれている時間を指します。そして、会社の指揮命令下にあるといえるためには、明示の業務命令まである必要はなく、「黙示の業務指示」があればよいとされています。

   ですので、上司などの会社からの連絡に、休日であっても対応するルールがあったり、職場の運用体制がそのようになっていたりしていた場合には、明示ないし黙示の業務命令があるといえますので、会社の指揮命令下に置かれている時間として、確認電話の対応時間も「労働時間」に該当することになります。

   また、LINEやショートメールのやり取りであっても、職場のルールや運用であった場合には、対応に費やした時間が同様に「労働時間」に該当することになります。

   一方、会社としては、電話に出る・出ないは社員の判断なので、労働時間にカウントする必要はないという考え方を主張するかもしれません。

   しかし「労働時間」の考え方は、あくまで「会社の指揮命令下」に置かれている時間かどうかによって、「労働時間」に該当するかしないかが判断されますので、仮に会社からの連絡に対応する・しないが社員自身の判断に委ねられるものであるとしても、そのことだけから直ちに「労働時間」の該当性が否定されるということにはなりません。

   もちろん、「労働時間」であれば、休日の時間外労働として賃金計算がなされることになります。結果、労働時間にカウントしなかった場合は「違法」と判断される可能性が高いといえます。

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グラディアトル法律事務所
平均年齢30代前半の若手弁護士の精鋭集団。最新の法律知識やツールを駆使し、それぞれの得意分野を生かしながら、チーム一丸となって問題解決に取り組む。取扱分野は多岐にわたり、特殊な分野を除き、ほぼあらゆる法律問題をカバーしている。
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