【日韓経済戦争 番外編】「売国奴は許さない!」日本製不買運動が韓国紙不買に飛び火

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日本語版では日本読者に「ウケる」見出しに変更

「いつでも対話の扉は開いている」と語る文在寅大統領(青瓦台動画より)
「いつでも対話の扉は開いている」と語る文在寅大統領(青瓦台動画より)

   ところで、朝鮮日報の報道のどこが「売国的」なのか。朝鮮日報はもともと保守系の新聞で、左寄りとみられている文在寅(ムン・ジエン)政権には批判的だ。たとえば、7月12日に日本の経済産業省の会議室で開かれた日韓実務者会議で、韓国側代表が「倉庫」のような会議室に案内され、韓国メディアの多くが「無礼な対応」と激高した際も、朝鮮日報は「冷静」だった。13日付の社説「日本の意図的な冷遇に韓国政府・国民は冷静に対応すべき」で、こう諭した。

「冷静かつ落ち着いて対処しなければならない。韓国社会の一部では日本製品の不買運動が始まっているが、これは何のプラスにもならない。日本は韓国政府と韓国国民がどのような態度を取るか計算している。その計算とは違った行動を起こさねばならない」

   しかし今回は、朝鮮日報側にも決定的な落ち度があるようだ。同じ記事なのに、韓国内向けと日本国内向け(日本語版オンライン)の見出しを変えており、日本語版では日本国民に「ウケる」よう刺激的な見出しを付けていたというのだ。ハンギョレはこう伝える。

「朝鮮日報は4日の韓国内向け『日本の韓国投資1年でマイナス40%、最近韓国企業との接触も避ける』という記事を、日本国内向けには『韓国はどの面(つら)下げて日本からの投資を期待するのか?』という見出しに変えた(編集部注:現在は見出しを削除)。また15日の社説では『国債補償、東学運動1世紀前に戻ったような大統領府』という題名を、『解決策を提示せず、国民の反日感情に火を付ける韓国の大統領府』と変更し、日本語版に掲載した」
「これに対し、ネットユーザーたちは『朝鮮日報はもう思い切って捨てよう』『日本の反韓感情を悪化させ、韓日関係を悪化させた責任が朝鮮日報にないとはいえない』などの反応を示した」

   じつは、こうした韓国紙の日韓両国向けの見出しの使い分けは、ほかの大手紙にもある。韓国紙日本語版が刺激的な見出しでアクセス数を稼ぐ問題は以前から指摘されており、今回の「日韓経済戦争」を機に韓国大統領府も堪忍袋の緒が切れた形だ。産経新聞(17日付)「文政権が韓国紙日本語版を『売国的』と批判 事実上言論統制」はこう伝えている。

「韓国大統領府のコ・ミンジョン報道官は17日の記者会見で、日本政府による輸出管理強化について報じた記事の見出しを挙げて、保守系大手紙の朝鮮日報と中央日報を名指しで批判した。特に日本語版サイトの記事で見出しを変えているケースがあると指摘し、『韓国企業が困難に直面する中、何が韓国と韓国民のためなのか答えるべきだ』と疑問を呈した」
「チョ・グク民情首席秘書官も16日、フェイスブックで両紙日本語版の見出しを挙げ、『日本で嫌韓感情の高まりを煽るこんな売国的タイトルを選んだ人間は誰か?』と批判した。別の高官は『国益の視点でみるよう望む』と強調。国難の中、メディアも日本への刺激的な記事の拡散を控えるべきだと半ば言論統制を敷いた形で、メディア側の反発は避けられない」
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