若い世代へのマーケティングとして、集客につながるヒントにフリーミアム(基本のサービスや製品を無料提供して、さらに高度な機能について課金する仕組み)モデルが盛んに取り入れられるようになってきました。
その代表がスキー場での「雪マジ! 19(ナインティーン)」の事例。この企画は、全国のスキー場のリフト券が19歳なら無料になるというもので、利用者の開拓だけでなく、その後のスキー場利用者の顧客LTV(ライフタイムバリュー)を大きく伸ばすことにも寄与しています。
じつは、かの有名なNew York Timesもフリーミアムモデルを取り入れ、有料の購読者が大幅に増えたそうです。
ネットとスマホで効率的な「新しい営業手法」
こうしたモデルが普及した背景に、インターネットとスマートフォンの普及があるのは明らか。特定の世代に手軽にリーチできるようになったことで、マーケティングコストが大幅に下げることも可能になりました。
こうした効率的なマーケティングの大半はBtoCと呼ばれる個人消費者を対象にしたものですが、一方でBtoBと呼ばれる法人営業でも効率的なマーケティングがひろがるのか?
すでに、ネットプロモーションで見込みと取引先(リード)を増やす方法が活用されるようになりました。それに加えて、インサイドセールスと呼ばれるリードに対して、メールや電話、Web会議ツールなどを活用しながら、非対面で営業活動を行う内勤型の新しい営業手法に注目が高まりつつあります。
もともとは国土の広い米国で訪問せずに営業活動を行うために生まれた手法ですが、日本でも働き方改革が叫ばれるなか、営業効率・生産性を向上させたいと感じて活用をスタートした営業部門が増えつつあるようです。
ネット時代の「効率営業」を象徴するように、「営業は足が命」といった古い訪問型の営業を揶揄するようなCMも登場するようになりました。だとすれば、訪問型の営業は不要になるのでしょうか――。